- 2022年4月14日(木/仏滅):久しぶりに朝食を食べました。
昨夜は、大人の童話のような本を読みました。
『ネコはなぜ生きる』(ディーン・リップルウッド著・吉沢深雪 絵/幻冬舎)です。
ところどころのページに描かれている吉沢さんのシンプルな猫のイラスト的な絵が
気持ちを和らげてくれます。
内容は、タマとミケの2匹の猫がシャルバンという子猫と知り合います。
シャルバンが父を捜しにこの森の向こうに行くというので、
タマとミケも一緒に旅をします。
道中でオオカミのスターンと出逢い、スターンも一緒に行きます。
大雨にあって洞窟で雨宿りをしたり、道がわからなくなったりもしますが、
森で宇宙の騎士と呼ばれて道のことに詳しいクランツという猫にで会い、一緒に歩き始めます。
最後は一匹が亡くなるなど、さらに色々なことが起こりますが、
無事に森の向こうにたどり着くのです。そしてフィナーレはそれぞれがまたそれぞれの世界に戻っていく。
面白くしようなどといううけ狙いも装飾言葉もないとてもシンプルな物語ですが、
読み終えると心が温かくなってきます。
あとがきに「幸せに」について書かれている言葉が素敵です。
『「幸せ」とはどういう状態のことを言うのであろうか。
(略)それらはすべて何かをした記憶だ。誰かにさせられたのではなく、
自分で何かをした記憶だ。別に何の得がある訳でもない。
ただ自分が大切にするもののためだけにすべてを懸け、
ひたすらに突き進んで行った闘いの記憶だ』
子猫のシャルバンと共に旅をする3匹の猫とオオカミ。
途中で色々な事が起こったり、最後は、シャルマンが何故お父さんに会いたいのか、
なども書かれています。幸せの記憶は「自分で何かをした記憶だ」
というメッセージが心に響きました。
明日の「ここは1丁目1番地書店」(ラジオカロスサッポロ)の「電話deお話ししましょう」は、
三省堂書店札幌店の工藤さんです。色々な本の話しをうかがいたいと思います。