IT翻訳 Nobuyuki の仕事部屋

ボランティアでソフトウエアーローカライズのために翻訳をしている。

Spatial Navigation を完成原稿とする

2005-11-05 07:36:22 | InCompleted
先日完成原稿としました、『フォーカスの見た目と空間ナビゲーションの制御に CSS を使う』のリンク元にある文書で、"Spatial Navigation" もあわせて完成稿として正式に登録しました。これも短い文書ですが、キー操作に関する興味深い方法を提言しています。アクセシビリティの観点から是非とも必要な機能であると思いました。

ところで、Web の文書はリンクによって関連文書への参照や移動が可能です。Mozilla Org. の文書も当然そうなっていますが、リンク先の文書がまだ翻訳されていないことが多々あります。したがって、そのような場合は、できるだけリンク先の文書もあわせて翻訳することにしています。今回の 2 文書もそのような関係にあります。

リンク先の文書が、まだ英文のままだと、英文をあえて時間をかけて読もうという気持ちをなくして、そこで興味や、関心が途切れてしまうことがあります。したがって、翻訳作業もリンクとたどって、英文化していくことが必要と考えます。

ほとんどの日本人が、英語を学校で 6 年間習っていますが、誰でも英文を読むのには、日本語で読むより多くの苦痛と時間を要するはずです。これは、どんなに英語の得意な人でも、程度の差があれ、真実ではないかと思います。学生時代に、ある英文科の先生が言っていたことを思い出します。英文の講読の時間でしたが、英語歴数十年の、英語の専門家のその先生も、いまだに英語で読むよりは、日本語で読む方が、ずっと楽であるとおっしゃっていました。

当然私も、同じ文書が英文とその和文の翻訳文があるならば、翻訳を読む方がずっと楽です。自分が翻訳したものでも、時間がたって両方を読むとなると、和文の方を読むのがはるかに楽です。英語歴数十年の大学の教授がそうおっしゃるのだから、まあ、そのようなものなんだと思って、納得しております。(^-^; これは、おそらく話すことや聞くことでも同様と思います。どれ程の語学の達人に対しても、完全なバイリンガルでない限り、母国語の理解力や、表現力に比較して、外国語のそれらは、常に努力や苦痛を強いるものではないかと思います。

そんなわけで、翻訳は、作業自体に時間を必要としますが、そうしてできたものが、いろいろな人に読まれことで、翻訳した人の努力が報われる余地があるのではないかと思います。(^-^)