IT翻訳 Nobuyuki の仕事部屋

ボランティアでソフトウエアーローカライズのために翻訳をしている。

XPCOM Component Reuse を完成稿にする-2

2005-12-28 21:55:37 | InCompleted
草稿の見直し作業を完了しました。できるだけ自然な日本語になるように心掛けながら、原文の意味を正しく伝えるという観点で朱筆を入れましたが、うまく行った自信はありません。

ひとつ翻訳上のポイントとして、原文に多用されている"You" をいかに訳すかという事があります。単に「あなた」と訳すことは可能です。「あたな」とはもちろんこの文書の読者ですが、他の多くの Mozilla Org. の文書同様に、Mozilla community の開発者を読者の前提とする文書です。したがって、他の文書を読んでも "you" を「あなた」と訳する例は一般的です。

ただし、私は従来よりこの英文にあって当たり前な "you" をそのまま、和文のコンテキストに「あなた」と置き換えることに、多少なりとも違和感を覚えていました。そこで、この文書では、明示的に「あなた」と訳すのは控え、主語を省き、どうしても省けない時は、「開発者」と第三人称で表現してみました。それが、うまく言ったかどうか自信はないですが、和文としてみた場合、あなたを多用するよりは、自然になっていると思います。

文書の内容的には、"初級プログラマー"の私にはコーディングの理解が十分ではありませんが、プログラムの再利用可能な部品の供給についての手段を提供しているようです。特に、Mozilla のように、多数の開発者が参加するコミュニティ活動は、プログラムの互換性や、分かりやすさをいかに確保するかということは、大切な問題と思います。また、プログラムの再利用の可能性は、プロジェクトの生産性に大きく寄与する部分と思います。

さて、問題がなければ、この最終草稿を完成稿として申請したく思いますが、いかがでしょうか? \(~o~)/

XPCOM Component Reuse を完成稿にする

2005-12-25 19:08:35 | InCompleted
次に見直してて完成原稿にする草稿は XPCOM Component Reuse です。これも、Mozilla org. の草稿公開で長い間そのままになっていたものです。今、最初の2,3 節を読んで 原文の英語がかなりしっかりしたものであると感じました。こういう文章は、比較的翻訳し易いと思います。きちんとした、英文法に従った文章は、翻訳者にとってありがたいものです。自分の草稿も最初の2,3 節を読んで、思ったほど悪くないかな^_^ゞとも思いましたが、やはり時間を経て読むと、手直ししたい箇所がいくつかありました。(-_-;

Enhanced Extension Installation を完成原稿にする-2

2005-12-24 19:45:16 | InCompleted
Aaron Leventhol の力作Gecko Info for Windows Accessibility Vendors の和訳版の草稿の見直し作業を完了しました。ポイントとして、

1.誤訳はないか
2.日本語の表現は分かり易いか
3.Rev.アップによる変更箇所をすべて反映させたか

という観点から見直しました。最終草稿がこれです。

ひとつ、Mozilla 翻訳部門のフォーラムで、原文の単語の抜けを指摘されていましたが、それは原作者の Aaron さんへ照会を入れて訂正していただきました。その結果はRev1.24に反映されています。


あとは、問題がなければ、できるだけ早く完成稿にしたいと思います。(^_^)

"the" の訳し方(自然に特定)

2005-12-16 00:38:51 | InCompleted
現在和訳草稿の見直しをしているGecko Info for Windows Accessibility Vendorsの原文中に以下のような文章があります。

XUL-Based Clients (support MSAA)

XUL-based clients make full use of the Gecko architecture, not only for HTML content, as well as for menus, dialogs and the entire user interface via an XML language called XUL (eXtensible User-interface Language). None of the user interface contains standard Windows controls -- not even the menus! This is done to ensure a common look and feel across all supported platforms, and to allow for different skins (appearances).


拙訳では下記のようになります。

(MSAA をサポートする)XUL ベースのクライアント

HTML コンテンツだけでなく、メニュー、ダイアログボックス、XUL(eXtensible User-interface Language) と呼ばれる XML 言語を使った全ユーザインターフェイスに対して、XUL ベースのクライアントは Gecko のアーキテクチャーを全面的に使用します。ユーザインターフェイスは、Windows の標準コントロールを含みません。メニュさえも含みません。サポートされるすべてのプラットフォームに関わる共通のルックアンドフィールを確保するためと、様々なスキン(外観)を有効にするためです。




ところで、原文中の "None of the user interface contains ........" に含まれる "user interface" に付く "the" ですが、これはもちろん前出の "the entire user interface " を指しているので、"そのユーザインターフェイスは・・・・・"と言うことになります。しかし、自然な日本語による翻訳という観点からすると、"the" をいつも "その" と訳すことくらい味気ない翻訳はありません。拙訳では、"その" を付けずに、"ユーザインターフェイスは・・・・・・"としています。その理由は、文脈から前出の"ユーザインターフェイス"を指すことが "その" が無くても分かるからです。これはこれで良いのかもしれませんが、しかし、もう少し明確に "the" のニュアンスを出すのにはどうすればいいでしょうか? もちろん、"その"のような美しくない修飾をつけずにです。

そこで、考えた訳は次のようなものです。



(MSAA をサポートする)XUL ベースのクライアント

HTML コンテンツだけでなく、メニュー、ダイアログボックス、XUL(eXtensible User-interface Language) と呼ばれる XML 言語を使った全ユーザインターフェイスに対して、XUL ベースのクライアントは Gecko のアーキテクチャーを全面的に使用します。その時、ユーザインターフェイスは、Windows の標準コントロールを含みません。メニュさえも含みません。サポートされるすべてのプラットフォームに関わる共通のルックアンドフィールを確保するためと、様々なスキン(外観)を有効にするためです。


"その時" という、状況を特定する日本語を挿入することです。こうすれば、"そのユーザインターフェイス" とするより、日本語として自然で、かつ論旨がより明確tになるように思います。

別の例で、試してみましょう。



How to Find the Content Window and Load the Document

Screen readers need to find the content window so that they know where to start grabbing the MSAA tree, in order to load the current document into a buffer in their own process. The content window always has the class MozillaContentWindowClass.



コンテンツウィンドウの見つけ方と、ドキュメントの読み込み方法

スクリーンリーダーはその処理中に、現在のドキュメントをバッファに取り込むために、コンテンツウィンドウを見つけ MSAA ツリーの取り込みを開始するポイントを知る必要があります。その時、コンテンツウィンドウはかならず、MozillaContentWindowClass というクラスを備えています。


この場合も、"そのコンテンツウィンドウは・・・・・"とするより自然であり、前出の "the content window" について言っていることがはっきりします。

(^-^)/~~~~

Gecko Info for Windows Accessibility Vendors

2005-12-11 22:56:55 | InCompleted
現在草稿公開中の文書を見直して完成稿にしようとしています。次に見直すのはGecko Info for Windows Accessibility Vendorsの草稿であるWindows アクセシビリティベンダー向け Gecko 情報です。これは原作者のアーロンさんが継続的に細かい見直しをかけています。最後の修正が今年の9月ですから、そろそろ落ち着いた気もします。今回、はそのような変更箇所も見据えながら、完成稿にしていくつもりです。(・_・; 気づいた点があれば、プログに記していくつもです。

ところで、話が変わりますが、Mozilla の統合 Web ツールである SeaMonkey の新ロゴが決まったようです。新ロゴを募集する文書を訳した関係もあり、どのようなロゴが選定されるのか、興味津々でしたが、結局お猿さんとは別のものになったようです。Firefox が狐どのなので、動物を持ってくるかと思いきや、ちょっと違っています。しかし、ブルーを基調にした爽やかな印象を与えるロゴになっています。



たくさんの佳作から一本に絞る作業は本当に大変だったと思いますが、とりあえず良いものが決まってよかったです。(^-^)


Enhanced Extension Installation を完成原稿にする

2005-12-04 00:25:55 | InCompleted
草稿公開をしている文書を徐々に(スローですが)見直しをしています。現在見直しを着手して、ほぼ完了しているのが、 Enhanced Extension Installation です。これも、今年の6月くらいから草稿公開をして、そのままになっていました。

見直しを終えて、結構誤訳が目に付いてやれやれということろです(-_-;。技術文書なので、このまま、完成原稿としてフィックスするのも、ちょっと躊躇いを感じます。ひとつは、草稿といいながら、比較的アクセスがあるようなので、もう少し閲覧するかたがたのご意見をお聞きしたいようにも思います。そこで、再度改訂版の草稿を衆目に晒して、識者の反応をうかがうことにししました。

(-_-;(-_-;(-_-;(-_-;(-_-;