IT翻訳 Nobuyuki の仕事部屋

ボランティアでソフトウエアーローカライズのために翻訳をしている。

『Mozilla DOM ハッキングガイド: XPCOM 入門』

2006-08-20 19:40:12 | InCompleted


本日長らく仕掛状態にあった"The Mozilla DOM Hacking Guide: Introduction to XPCOM"の和訳を完成原稿として宣言した。これ以上置いていても、よりより翻訳とはなりそうもない。さらに時間をかけて細部を精査する気力もない。昨日から、最終的な見直しをして、完成させた。

ところで、早稲田実業と駒沢苫小牧の熱戦が15回決着つかずで、熱戦の興奮を内にひめながら、仕事部屋へ戻ってきた。北海道出身の自分としては駒沢を応援しているが、ここまでくればどちらが勝利してもいいでしょう。ちょっと感動。娘と家内は早稲田を応援。斉藤投手がハンサムだからそうな。(-_-;

蛇足:家内に言わせると早稲田の斉藤の素晴らしいのは、汗をけっしてユニフォームの袖でぬぐうことをしないことだ。小さなハンカチを持っていて汗を拭く上品さ(゜o゜;!15回の147キロのストレートより印象的、女性の眼は見るところが違うね(^-^;



Gecko ランタイム環境 (GRE) を完成原稿とする

2006-01-01 03:41:46 | InCompleted
年が明けて、ことしも仕事部屋で翻訳作業に勤しむのです。昨年から、貯まっていた公開草稿を見直ししておりましたが、今回はGecko ランタイム環境 (GRE) を完成原稿へ持って行きたいと思います。これで、"たなざらし"となっていたきらいのある草稿の、見直し作業がほぼ一巡します。(^_^;)

と思って、原文のリンクを開くと、驚いたことに内容が大幅に変わっています。さらに、文書が公開されているサイトも、デザインも違っています。あまりにも、長いこと草稿をそのままにしている内に、事態が大きく変化していました。(゜o゜; 開発行為は継続しているので、それに関連する文書も変更されてしまったのでしょう。しかも今回は、wiki を使った新しいサイトへ移行されています。CVSで調べると昨年の10月31日にサイトを移動し、12月3日にファイル内容が変更されています。

しかし、陳腐化した文書にこだわっていてもしょうがないので、和訳も最新バージョンに変更しなければなりません。そこで、思い切って心機一転新文書の翻訳に着手しました。

戌年の初仕事になります。

XPCOM Component Reuse を完成稿にする-2

2005-12-28 21:55:37 | InCompleted
草稿の見直し作業を完了しました。できるだけ自然な日本語になるように心掛けながら、原文の意味を正しく伝えるという観点で朱筆を入れましたが、うまく行った自信はありません。

ひとつ翻訳上のポイントとして、原文に多用されている"You" をいかに訳すかという事があります。単に「あなた」と訳すことは可能です。「あたな」とはもちろんこの文書の読者ですが、他の多くの Mozilla Org. の文書同様に、Mozilla community の開発者を読者の前提とする文書です。したがって、他の文書を読んでも "you" を「あなた」と訳する例は一般的です。

ただし、私は従来よりこの英文にあって当たり前な "you" をそのまま、和文のコンテキストに「あなた」と置き換えることに、多少なりとも違和感を覚えていました。そこで、この文書では、明示的に「あなた」と訳すのは控え、主語を省き、どうしても省けない時は、「開発者」と第三人称で表現してみました。それが、うまく言ったかどうか自信はないですが、和文としてみた場合、あなたを多用するよりは、自然になっていると思います。

文書の内容的には、"初級プログラマー"の私にはコーディングの理解が十分ではありませんが、プログラムの再利用可能な部品の供給についての手段を提供しているようです。特に、Mozilla のように、多数の開発者が参加するコミュニティ活動は、プログラムの互換性や、分かりやすさをいかに確保するかということは、大切な問題と思います。また、プログラムの再利用の可能性は、プロジェクトの生産性に大きく寄与する部分と思います。

さて、問題がなければ、この最終草稿を完成稿として申請したく思いますが、いかがでしょうか? \(~o~)/

XPCOM Component Reuse を完成稿にする

2005-12-25 19:08:35 | InCompleted
次に見直してて完成原稿にする草稿は XPCOM Component Reuse です。これも、Mozilla org. の草稿公開で長い間そのままになっていたものです。今、最初の2,3 節を読んで 原文の英語がかなりしっかりしたものであると感じました。こういう文章は、比較的翻訳し易いと思います。きちんとした、英文法に従った文章は、翻訳者にとってありがたいものです。自分の草稿も最初の2,3 節を読んで、思ったほど悪くないかな^_^ゞとも思いましたが、やはり時間を経て読むと、手直ししたい箇所がいくつかありました。(-_-;

Enhanced Extension Installation を完成原稿にする-2

2005-12-24 19:45:16 | InCompleted
Aaron Leventhol の力作Gecko Info for Windows Accessibility Vendors の和訳版の草稿の見直し作業を完了しました。ポイントとして、

1.誤訳はないか
2.日本語の表現は分かり易いか
3.Rev.アップによる変更箇所をすべて反映させたか

という観点から見直しました。最終草稿がこれです。

ひとつ、Mozilla 翻訳部門のフォーラムで、原文の単語の抜けを指摘されていましたが、それは原作者の Aaron さんへ照会を入れて訂正していただきました。その結果はRev1.24に反映されています。


あとは、問題がなければ、できるだけ早く完成稿にしたいと思います。(^_^)

"the" の訳し方(自然に特定)

2005-12-16 00:38:51 | InCompleted
現在和訳草稿の見直しをしているGecko Info for Windows Accessibility Vendorsの原文中に以下のような文章があります。

XUL-Based Clients (support MSAA)

XUL-based clients make full use of the Gecko architecture, not only for HTML content, as well as for menus, dialogs and the entire user interface via an XML language called XUL (eXtensible User-interface Language). None of the user interface contains standard Windows controls -- not even the menus! This is done to ensure a common look and feel across all supported platforms, and to allow for different skins (appearances).


拙訳では下記のようになります。

(MSAA をサポートする)XUL ベースのクライアント

HTML コンテンツだけでなく、メニュー、ダイアログボックス、XUL(eXtensible User-interface Language) と呼ばれる XML 言語を使った全ユーザインターフェイスに対して、XUL ベースのクライアントは Gecko のアーキテクチャーを全面的に使用します。ユーザインターフェイスは、Windows の標準コントロールを含みません。メニュさえも含みません。サポートされるすべてのプラットフォームに関わる共通のルックアンドフィールを確保するためと、様々なスキン(外観)を有効にするためです。




ところで、原文中の "None of the user interface contains ........" に含まれる "user interface" に付く "the" ですが、これはもちろん前出の "the entire user interface " を指しているので、"そのユーザインターフェイスは・・・・・"と言うことになります。しかし、自然な日本語による翻訳という観点からすると、"the" をいつも "その" と訳すことくらい味気ない翻訳はありません。拙訳では、"その" を付けずに、"ユーザインターフェイスは・・・・・・"としています。その理由は、文脈から前出の"ユーザインターフェイス"を指すことが "その" が無くても分かるからです。これはこれで良いのかもしれませんが、しかし、もう少し明確に "the" のニュアンスを出すのにはどうすればいいでしょうか? もちろん、"その"のような美しくない修飾をつけずにです。

そこで、考えた訳は次のようなものです。



(MSAA をサポートする)XUL ベースのクライアント

HTML コンテンツだけでなく、メニュー、ダイアログボックス、XUL(eXtensible User-interface Language) と呼ばれる XML 言語を使った全ユーザインターフェイスに対して、XUL ベースのクライアントは Gecko のアーキテクチャーを全面的に使用します。その時、ユーザインターフェイスは、Windows の標準コントロールを含みません。メニュさえも含みません。サポートされるすべてのプラットフォームに関わる共通のルックアンドフィールを確保するためと、様々なスキン(外観)を有効にするためです。


"その時" という、状況を特定する日本語を挿入することです。こうすれば、"そのユーザインターフェイス" とするより、日本語として自然で、かつ論旨がより明確tになるように思います。

別の例で、試してみましょう。



How to Find the Content Window and Load the Document

Screen readers need to find the content window so that they know where to start grabbing the MSAA tree, in order to load the current document into a buffer in their own process. The content window always has the class MozillaContentWindowClass.



コンテンツウィンドウの見つけ方と、ドキュメントの読み込み方法

スクリーンリーダーはその処理中に、現在のドキュメントをバッファに取り込むために、コンテンツウィンドウを見つけ MSAA ツリーの取り込みを開始するポイントを知る必要があります。その時、コンテンツウィンドウはかならず、MozillaContentWindowClass というクラスを備えています。


この場合も、"そのコンテンツウィンドウは・・・・・"とするより自然であり、前出の "the content window" について言っていることがはっきりします。

(^-^)/~~~~

Gecko Info for Windows Accessibility Vendors

2005-12-11 22:56:55 | InCompleted
現在草稿公開中の文書を見直して完成稿にしようとしています。次に見直すのはGecko Info for Windows Accessibility Vendorsの草稿であるWindows アクセシビリティベンダー向け Gecko 情報です。これは原作者のアーロンさんが継続的に細かい見直しをかけています。最後の修正が今年の9月ですから、そろそろ落ち着いた気もします。今回、はそのような変更箇所も見据えながら、完成稿にしていくつもりです。(・_・; 気づいた点があれば、プログに記していくつもです。

ところで、話が変わりますが、Mozilla の統合 Web ツールである SeaMonkey の新ロゴが決まったようです。新ロゴを募集する文書を訳した関係もあり、どのようなロゴが選定されるのか、興味津々でしたが、結局お猿さんとは別のものになったようです。Firefox が狐どのなので、動物を持ってくるかと思いきや、ちょっと違っています。しかし、ブルーを基調にした爽やかな印象を与えるロゴになっています。



たくさんの佳作から一本に絞る作業は本当に大変だったと思いますが、とりあえず良いものが決まってよかったです。(^-^)


Enhanced Extension Installation を完成原稿にする

2005-12-04 00:25:55 | InCompleted
草稿公開をしている文書を徐々に(スローですが)見直しをしています。現在見直しを着手して、ほぼ完了しているのが、 Enhanced Extension Installation です。これも、今年の6月くらいから草稿公開をして、そのままになっていました。

見直しを終えて、結構誤訳が目に付いてやれやれということろです(-_-;。技術文書なので、このまま、完成原稿としてフィックスするのも、ちょっと躊躇いを感じます。ひとつは、草稿といいながら、比較的アクセスがあるようなので、もう少し閲覧するかたがたのご意見をお聞きしたいようにも思います。そこで、再度改訂版の草稿を衆目に晒して、識者の反応をうかがうことにししました。

(-_-;(-_-;(-_-;(-_-;(-_-;

SeaMonkey Artwork を完成原稿にする

2005-11-13 21:52:16 | InCompleted
本日 SeaMonkey Artwork を、完成原稿として登録しました。この文書の目的は、現在開発中のアプリケーションパッケージである、SeaMonkey のロゴを公募することです。昨日やはり、完成原稿として登録しました、SeaMonkey 1.0 Alphaの中に関連文書としてリンクされていたので、ついでに和訳したものです。

ロゴの公募の締め切りが9月26日となっており、翻訳に着手したころは、すでに締め切りが終了していました。しかし、あえて訳してみると、リンク元の文書より英文としては難しかったようです。たとえば、下記の文章です。

Current SeaMonkey nightlies as well as the SeaMonkey 1.0 Alpha release show a placeholder logo and other artwork derived from that. This imagery, orginally created by Chris Thomas, and other derived artwork is only being used to replace all Mozilla-branded artwork and, as already noted, as a placeholder for our real branding, which we aim to find through community submissions.

→和訳文
もともと Chris Thomas によって創られたこのイメージは、その他の派生的作品と共に使用されていますが、すでに案内されているように、有志の提案の中から募集されている、正式の商標設定のシンボルによって Mozilla の商標を持つすべての作品で、やがて置き換わることになります。



英文を修飾語句を取り去って、簡潔にすると

This imagery is only being used to replace all Mozilla-branded artwork as a placeholder for our real branding. この画像は、すべての Mozilla ブランドの作品に正式商標のシンボルとして取って変わるのに、現在使われているだけです。

となると思います。

この replace の主語は何かと考えて少し、考えこんでしまいました。おそらく文法的には、This imagery なのでしょうが、意味的には何となく、違和感があります。正式商標のシンボルとしてとって変わるのは、現在使われているロゴではなく、公募される新しいロゴと思われるからです。

そこで、わかり易く書き直すと、

This imagery is only being used to be replaced with a placeholder for our real branding in all Mozilla-branded artwork. この画像は、すべての Mozilla ブランドの作品で、正式商標のシンボルに引き継がれるのに、現在使われているだけです。

となるのでは、と解釈しました。a placeholder for our real branding というのが、公募をかけた新ロゴになるのでしょう。



ところで、前述しましたようにすでに公募は締め切られ、現在は応募作の中から新ロゴが決定されたようです。近日中に公開予定と文書の中にもあります。Firefox の狐君は、すっかり有名になりましたが、応募作品では、当然ながらお猿さんが一番多かったようです。

新ロゴを見るのが大変楽しみです。