いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

思い出のシンセ・機材「YAMAHA SY77」

2009年08月21日 | 思い出のシンセ・機材 ~シンセ編~
 80年代の半ば頃からだったでしょうか?
 
 一世を風靡していた、DXのきらびやかなFM音源サウンドにも
 陰りが見え始めました。

 それは、生楽器をデジタルで録音、再生する、サンプラーの登場です。

 そして、サンプリング音源、シーケンサー、エフェクターなどが、
 ひとつになった、オールインワン・シンセ、
 KORG M1 の大ヒットで、
 シンセは、新たな時代へと入って行きます。


 そんな中、1990年に、YAMAHA 起死回生の一打、
 SY77 が発売になりました。


 FM音源を進化させた、AFM音源と、
 ヤマハのサンプリング音源方式のAWM音源を合体、
 大容量のシーケンサーや、
(KORG M1では、1曲入れるのも大変だった)
 音色やシーケンスデータを保存できるフロッピードライブ、
 などを一台にまとめたオールインワン・シンセ、
 それが、SY77でした。

 
 けれど、このSY77、
 どうもかなり急いで仕上げたような気がします。

 ヤマハの最も売りである、ピアノの音がもうひとつで、
(サンプルのつながりが悪く、鍵盤の途中で急に音が変わる所がある)
 プリセット音も、不満の残る出来具合だったような記憶があります。

 プリセット音は、SY77の音源モジュールTG77で、ずいぶん良くなり、
 ピアノ音は、後に発売のSY99で、バツグンによくなりました。

 SY77とSY99、
 このふたつのシンセは、61鍵と76鍵という
 鍵盤数の違いは、あるんですが、
 全く、別物と言っていいぐらいの完成度の違いがあります。

 今、中古で買うなら、
 ちょっと高くても、SY99を買うべきだと思います。

 SY99は名機です。
 ピアノ、オルガン、シンセリードの音などは、
 今でも充分使えます。
(エフェクトでは、ロータリーエフェクトが良い)


 SY77は、ヤマハに裏切られた感、が強かったですね。
 
 それでも、シーケンサーの使いやすさはバツグンで、
 これをメインのシーケンサーにして、
 音源をつないで、鳴らしたりしていました。

 もちろん、本物のFMエレピも魅力的です。
 FMだけにしぼるなら、
 SY77は、良い機材だと思います(エフェクターもありますし)。


 ただ、SY77、SY99ともに、エディットが、かなり複雑なので、
 一般的には、(特に初心者などには)
 とっつきにくいシンセだったと思います。

 そういうわけもあったのでしょうか、
 FM音源は、SYシリーズを最後に一旦、消え去ります。

 そして、時代は、サンプリング音源、
 そして、オールインワン・シンセ中心に移って行きました。



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