いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

思い出のシンセ・機材「YAMAHA SY99」

2009年08月24日 | 思い出のシンセ・機材 ~シンセ編~
 SY99は、自分では持っていたことはないんですが、
 教えに行っている会場の備品で、今でも、使っています。

 前回の「SY77」の記事でも書きましたが、
 SY99は、名機だと思います。

 今のシンセに比べれば、音の高音部の伸びがありませんが、
 言い方を変えれば、
 中域がしっかりして、ドッシリした音です。

 ピアノ、エレビ、オルガン、シンセリード(SAW LEAD系)などの
 基本音色は、個人的にかなり好きです。

 ただ、サンプリング系のストリングス、ブラスは弱い。

 DX7IIであった、音がむちゃくちゃ太くなる
 ユニゾン・ポリ・モードがなくなっているのは(SY77も)残念ですが、
 バンヘイレンの「ジャンプ」で有名なオーバーハイムのシンセブラスは、
 かなり、近い感じで(名前も「Pumped」)仕上がっています。


 幅が広い、ピッチベンド・ホイールと、
 同じく幅の広い、アサイン可能な
 二つのモジュレーション・ホイールがある76鍵のこのキーボードは、
 大きさにしても、まさに、「王者の風格」をかもし出していました。

 けれど、「王者」っていうのが、
 また、扱いづらいっていうのは、機械も人も一緒でしょうか・・


 発売当時は、定価42万円。
 メモリーなどを増設すれば、50万円を越えていたと思います。

 SY77、そしてTG77の不満点が解消されたSY99でしたが、
 SY77でも、すでに約30万円ほど使っていたので、
 SY99が出た頃には、
 気力、財力とも、残っていなかったキーボード弾きは
 多かったのではないかと、思います。

 完成度の割には、(値段設定もあったのでしょうが)
 それほど、評価が得られなかったイメージがあります。

 それと、約20Kg、ハードケースに入れれば約30Kgという重さと、
 普通の車のバックシートでは乗らない横幅のために、
 ライブでは、使いづらい機材だったことは確かです。

 SY99の音源モジュールが出ることを期待していたんですが、
 結局、出なかったのが、残念です。


 王者は今も、レッスン会場のモチーフの横で、
 その風格を出し続けています。



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