【時事(爺)放論】岳道茶房

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噛みしめ呑気症候群

2010年10月18日 | 健康
【1分で判明!病気チェック】噛みしめ呑気症候群 歯の噛みしめ習慣が原因に、マウスピース装着で症状軽減

 多量の空気を飲み込むことでゲップやおならの頻発、お腹の膨満感などの症状が現れる状態を「呑気(どんき)症」、「空気嚥下(えんげ)症」と呼ぶ。その多くは歯の噛みしめ習慣が原因で起きている「噛みしめ呑気症候群」だ。生活に支障があれば治療を考えよう。

 【唾液の飲み込み過ぎ】 

 誰もが忌み嫌うゲップやおならの正体は、唾液や飲食と一緒に飲み込んでいる空気だ。

 呑気症治療の第一人者で心療内科「ベイサイドさちクリニック」(横浜市)の小野繁院長は「人は誰でも唾液を1回飲み込むのと同時に3-5ccの空気を飲み込んでいる。

 胃の中には常時50ccぐらいの空気が溜まっていて、ゲップで口から出たり、6-7時間かけて大腸に運ばれ排ガスされている」と説明する。

 呑気症の人は、普通の人よりも唾液を飲み込む回数が多いのだ。しかし実際、消化器科などで検査しても異常が見られないと腹部膨満・排ガスタイプは「過敏性腸症候群」、ゲップタイプは「非びらん性胃食道逆流症」などと診断されてしまうことが多いのが現状だ。

 【肩こりや頭痛も合併】

 小野院長は「これらの病気と呑気が併発することはあっても原因とはならない」と話し、「ほとんどの呑気症例に共通するのが歯の噛みしめ習慣、緊張時に起こす唾液嚥下」と、空気を飲み込む回数が無意識に増える理由をこう解説する。

 「唾液を飲み込むときは舌を上顎につけ、上下の歯を合わせると嚥下反射が起こる。日常的な噛みしめ習慣の背景には、精神的ストレス、抑うつ状態、PC作業などのうつむき姿勢、鼻炎や後鼻漏などの疾患などさまざまな要因がある」

 日常的に噛みしめているため、消化器症状に加えて顎周辺の疲れ、肩や首のこり、頭痛などの頭頸部症状を伴うのも特徴。

 小野院長は「噛みしめ呑気症候群」と名付け、10年ほど前から学会などで報告をしてきた。

 【マウスピース装着で噛みしめ防止】

 数々の診療科を受診しても納得のいく治療が受けられず、ドクターショッピングを繰り返す患者は多いという。悩みを抱えたままでいると、その不安から「おなかが気になって集中できない」「自分のにおいを過度に気にする」などの精神症状が出てくるから厄介だ。

 小野院長は効果的な治療法として、歯科との協同でマウスピースを作り、歯にはめるスプリント療法を行っている。前歯、もしくは奥歯の一部に装着して、噛みしめを防止・気づかせる方法だ。

 食事と睡眠以外は日常的に装着して改善させていく。

 「早い人で1カ月、平均3カ月ぐらいで症状がとれる。スプリントの費用は3割負担で5000円ほど」と小野院長。

 無意識に噛みしめていたら要注意だ。

★「噛みしめ呑気症候群」チェックリスト
《消化器症状》
□ゲップがよく出る
□おならがよく出る
□お腹が張る(膨満感)

《頭頸部症状》
□気がつくと歯を噛み合わせていることが多い
□口元や頬に力が入っていて唾液を飲むことが多い
□顎の周辺に疲れや痛みがある
□肩や首のこりが強い
 ※胃腸の検査で異常がなく、消化器症状1つ以上、頭頸部症状2つ以上該当すれば可能性がある。
 ベイサイドさちクリニック(横浜市)/小野繁院長作成

2010.10.18 ZAKZAK


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