米長官「尖閣は安保条約の対象」=日中対話に期待-日米外相会談
【ニューヨーク時事】前原誠司外相は23日午前(日本時間同日夜)、ニューヨーク市内でクリントン米国務長官と約50分間会談した。前原外相は尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖の海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件について、国内法に基づき刑事手続きを進める方針を説明。これに対し、クリントン長官は尖閣諸島について「日米安全保障条約は明らかに適用される」と述べ、米国の対日防衛義務を定めた同条約第5条の適用対象になるとの見解を表明した。
また、米側の説明によると、クリントン長官は衝突事件に関し「日中両国が対話によって、平和的に早期に問題を解決するよう望む」との期待を示した。
両氏は中国の海洋権益をめぐる対応を注視し、日米が緊密に連携していくことで一致。前原外相はこの後、記者団に「(日本の方針は)理解を得られた。国内法で粛々と対応するが、外交問題になっているので、大局的に判断したい」と述べた。
日米外相会談は、菅改造内閣の発足後初めて。クリントン長官が安保条約適用に言及したのは、日本の同盟国として事態をこれ以上エスカレートさせないよう中国側をけん制する狙いがあるとみられる。
一方、前原外相は会談で、米軍普天間飛行場移設問題について、沖縄県名護市辺野古を移設先とする5月の日米合意の実現に全力を挙げる考えを表明。クリントン長官はこれを歓迎した。
両氏は日米同盟を一層深化させる方針を確認。協調して北朝鮮に強い姿勢で臨むことでも一致した。また、クリントン長官は、核開発を続けるイランに対する追加制裁措置決定や、アフガニスタン復興支援に謝意を表明した。
2010/09/24 時事通信
【ニューヨーク時事】前原誠司外相は23日午前(日本時間同日夜)、ニューヨーク市内でクリントン米国務長官と約50分間会談した。前原外相は尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖の海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件について、国内法に基づき刑事手続きを進める方針を説明。これに対し、クリントン長官は尖閣諸島について「日米安全保障条約は明らかに適用される」と述べ、米国の対日防衛義務を定めた同条約第5条の適用対象になるとの見解を表明した。
また、米側の説明によると、クリントン長官は衝突事件に関し「日中両国が対話によって、平和的に早期に問題を解決するよう望む」との期待を示した。
両氏は中国の海洋権益をめぐる対応を注視し、日米が緊密に連携していくことで一致。前原外相はこの後、記者団に「(日本の方針は)理解を得られた。国内法で粛々と対応するが、外交問題になっているので、大局的に判断したい」と述べた。
日米外相会談は、菅改造内閣の発足後初めて。クリントン長官が安保条約適用に言及したのは、日本の同盟国として事態をこれ以上エスカレートさせないよう中国側をけん制する狙いがあるとみられる。
一方、前原外相は会談で、米軍普天間飛行場移設問題について、沖縄県名護市辺野古を移設先とする5月の日米合意の実現に全力を挙げる考えを表明。クリントン長官はこれを歓迎した。
両氏は日米同盟を一層深化させる方針を確認。協調して北朝鮮に強い姿勢で臨むことでも一致した。また、クリントン長官は、核開発を続けるイランに対する追加制裁措置決定や、アフガニスタン復興支援に謝意を表明した。
2010/09/24 時事通信