
9月5日から公開中のフランス映画
「幸せはシャンソニア劇場から」 を 見てまいりました。
時は1936年。パリの下町。
世界恐慌で閉鎖したシャンソニア劇場を もう一度復活させたいと決心するピゴワル。
奇跡的に街に現れた歌姫ドゥースの出現で 好調なスタートを切ったように見えたけれど…
不景気、失業、政治不信、劇場の閉鎖。
いまの日本を彷彿させるような舞台には、かつてのハリウッド映画が描いたような完全なヒーローも 単純なシンデレラ・ストーリも出てこない。
「そうだよね、人生って良いことばかりは続かないよなぁ」、 という展開が切なくて ほろ苦く 見終わった後もしばらく目頭が熱くなりました。
コミカルな部分もありますが シニカルな、大人のエンタテインメントだと思います。


俳優陣が地味かな、と思っていた前半、歌姫が登場するシーンから一気に場が華やいで。
20歳のノラ・アルネゼデール は息をのむくらい綺麗!で 目が離せません。
(この写真より映画の方がずっといいです~~)。
そして、良い映画には良い音楽。
この映画にも全編を通じて 音楽が流れています。
劇中劇「海に行こう」では しばし現実を忘れる夢のようなミュージカル。
全部はわからなかったのですが 「天井桟敷の人々」や、名作映画へのオマージュも多く、映画好きの方はより楽しめそうです。
映画館は、銀座4丁目和光裏の シネスイッチ銀座。
1989年12月に ここで公開された「ニューシネマ・パラダイス」は 40週におよぶロングランを記録、入場者記録は未だ破られていません。
私も当時、二度 劇場に足を運びました

「幸せはシャンソニア劇場から」の製作、ジャック・ペランは、 「ニューシネマ・パラダイス」で 成長したトトを演じた方なんですね。
(キスシーンを見ながら 涙する映画監督のトトです)
甥っ子のクリストフ・バラティエ(「コーラス」)が監督を務めています。
あのトトと映画を通じて再会しているんだ~、なんて空想すると すごく嬉しくなりました。
この映画も いいことばかりではないけれど 最後はとっても心が温まる映画。 全国に公開の輪が広がるといいな、と思います。
公式HP ⇒ 「幸せはシャンソニア劇場から」
かなり時間をかけて お絵描きしてみました…
