二子玉川 de ぼちぼち絵日記

二子玉川在住主婦の好きなモノ絵日記。街歩きやスイーツ、エンタメ、昭和レトロ等 コメントお気軽に!☆

ミレイとポニョと夏目漱石 ~ジョン・エヴァレット・ミレイ展~

2008-09-26 22:31:22 | 美術館・ART・博物館
芸術の秋なので 少しアートな話題です。

宮崎駿監督がイギリスまで会いに行った一枚の絵がありました。
それが こちら↓ イギリスの画家、ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829~896)の「オフィーリア」。 
夏目漱石の「草枕」のなかで 主人公の画家が何度も言及している画でもあります。



宮崎駿監督は「ハウルの動く城」の後、瀬戸内海の海辺の街に冬ごもりをしながら、夏目漱石全集を読みふけっていたそうです。
字こそ違いますが 「崖の上のポニョ」と漱石の「門」の主人公は 同じ宗助という名前。 崖のそばに住んでいた、という設定も一緒です。

本物の 「オフィーリア」を見た宮崎監督は 
「自分たちが目指した方向性は既に19世紀に極められていた… 精度を上げた練熟から、素朴さへ梶を切りたい」 と手描きのアニメーションの原点に立ち戻ったとか。

オフィーリアの姿は 「崖の上のポニョ」のなかで なんと ポニョの母親、グランマーレとなって 登場しています。



19世紀の画家ミレイ、イギリス留学時代にこの絵を見た夏目漱石、そして宮崎監督。 
芸術家の心が時を超えて つながった、というお話です。

渋谷の「BUNKAMURA ザ・ミュージアム」で 10月26日まで 開催中の「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」。
実はだいぶ前に行ったのですが どう絵日記にしよう、と思っていたら MOEという絵本雑誌の 「絵からうまれた映画のおはなし」という記事に上のエピソードが載っていて 自分の中の点が線となって すっかり 嬉しくなりました。

一度は実物を見たいと思っていた「オフィーリア」。
当時22歳のミレイが 1500時間以上費やした作品。 描かれている花の鎖はオフィーリアの運命を暗示するように花言葉から選ばれています。
(パンジー「かなわぬ恋」、ケシ「死」、ひな菊「純潔」、バラ「若さと美貌」…)

ほかのヴィクトリア朝絵画もどれも 素晴らしく期間中にもう1回行けたらいいな、と思っております。
萩尾望都さんにも似た絵がありましたが、詳しい方がいたら 教えてくださいませ。
絵葉書を何枚か買ってきたのですが 著作権が厳しそうなのでアップは控えました。 

ぜひ こちらのHPをご覧くださいませ~ ⇒ ジョン・エヴァレット・ミレイ展            

JT
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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (トニー)
2008-09-27 00:02:30
ほほ~

…なお話でしたぁ!!

芸術の秋ですなぁ…

青森は、

さむーい!!

一気に、冬な感じでございまする。
Unknown (reomama)
2008-09-27 00:08:24
スノさんは、本当にいろいろ、勉強していらっしゃいますね、この絵も、夏目漱石も、ジブリも大好きなreomamaでしたが、これが線となって
つながっているとは思いませんでした
気になった、萩尾さんの絵って、何のことですか?オフェーリアの漫画を書いてらっしゃたのかなあ?
今晩は。 (林檎)
2008-09-27 01:16:17

まさに芸術の秋ですね

私も先日シャガール展に足を運んだのですが
本物に触れるのはいいものだと思いました。

すのさんの愛読書(今まで読んだおすすめの本)
も機会がありましたら教えて下さい
こんばんわ~ (ちまめ)
2008-09-27 01:39:17
ミレイ展のHP、見てきました♪
私はけっこう美術館好きなんですが
旦那は感性ゼロ・・・
うう~ん、一人で行くか・・・
でもちょっと寂しい・・・(悩)
映画とか美術館て終わった後、あーだこーだ
言える相手が欲しくなるちまめです
Unknown (タカミちゃん)
2008-09-27 08:30:49
へぇ~へぇ~へぇ~
すごい、そうだったんだぁ~
すのさん、色々知っているし、勉強してる♪
見習わないと

萩尾望都さんにも似た絵・・・気になるなぁ
ミレイ…見れ?(おーい) (ボー)
2008-09-27 15:32:38
このオフィーリアの絵は、ある種、衝撃でもありますね。死の瞬間を描く、いけない覗き感覚や、風景も含めた実写的な美しさがあって。
なんとポニョにつながっていましたか。
興味はあるのですが、絵画展は込むし、めったに行かないんですよね…。
ご無沙汰しています。 (アスカパパ)
2008-09-27 16:38:01
「オフィーリア」の絵を初めて見せて頂きました。
この絵を見て思い出すのは、映画「ハムレット」で、ジーン・シモンズが演じたオフィリアです。
この絵とそっくりのジーン・シモンズの場面があります。
もしよければ、私の名前に「ハムレット」鑑賞記をリンクしましたので、ご覧ください。
トニーさんへ (すの)
2008-09-27 20:08:07
そうですか!
東北の冬は 早いんですね~~

東京も 春・秋のいいシーズンは短いので
楽しみたいです~
reomama さんへ (すの)
2008-09-27 20:14:05
いえいえ、たまたま雑誌でこの記事を読んで 私も 感動しちゃいました。
ポニョのお母さんは 「ローレライ」かな、と思ってましたが オフィーリアなんて… びっくりしますよね!

萩尾望都さんの「モザイクラセン」にオフィーリアのイメージが出てくるそうです(未読です)
私は、ミレイのHPの「姉妹」の絵が すごく 萩尾望都さんの絵に似てるな、とおもったのですが…
どうでしょう??
林檎さんへ (すの)
2008-09-27 20:19:57
林檎さん、コメントありがとうございます~!

シャガール展に行かれたのですね~
美術館って なんだか ほっとしますよね♪

愛読書ですね、ちょっと照れますが… やっぱり20歳前後の多感な時期に読んだ本が 一番印象に残ってますね~
読書の秋なので 今度 記事にしてみますね~
ちょっと気長に お待ちくださいませ~

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