中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

スターバックスの珈琲報道その後

2013年10月23日 | 中国事情

中国中央TVがスターバックスの珈琲が、アメリカ、イギリス等と比べて高いと報じてから、新たに幾つかの中国メディアもこの問題について報道を始めたようです。また、中国語版のニューヨークタイムズや同じく中国版ウォールストリートジャーナルも、一部の中国メディアによるスターバックス叩き問題について報じています。

特に、一部中国のメディアのスターバックの珈琲の原価が約5元と云う報道については、南都網(電子版)等では、基本的な財務知識が欠けているとも報じています。中国のスターバックスで売られているラテ一杯の原価は約5元との報道には、その原価計算の中には、人件費、店舗の賃貸料、設備費、税金、物流費等の経費が全く含まれておらず、とても可笑しいと批判しています。

どういうわけか、一部中国のメディアは、中国のスターバックスの一杯のラテの原価は約5元という事のみを強調して報道しています。この前のブログでも書いたように、ラテの原価約5元というのは、あくまでも珈琲の豆代、牛乳代、紙コップ代、その紙コップのフタ代等を入れた原材料費の原価で、その他の経費は一切含まれていません。従って当然ながら中国のスターバックスのラテの原価約5元と云う報道の仕方は正しくありません。

中国語版WSJの09月04日付電子版では、中国で売られている一杯のラテの経費について詳しく報じています。この報道では、その経費の中には当然の事ながら、原材料費以外にも、税金、人件費、管理費、店舗の賃貸料、店舗維持運営費、その他諸経費等を入れて計算しています。それに拠れば一杯約4.8ドルで売られているラテの中で利益が占める割合は0.85ドルで18%程度と推測しています。また、原価の中で、店舗賃料は1.25ドルで26%、店舗運営経費は0.72ドルで19%、原材料費は0.64ドルで13%、人件費は0.41で、9%、それ以外は管理費、税金、設備投資費、その他諸経費で約20%と計算して、推測しています。中国では店舗の賃貸料が全体の26%を占め一番高いとの事。

今回の中国メディアによるスターバックス叩きに、当然スターバックス側も反応しているようで、その反論の中で、私が興味を引かれたのは「中国人は大型店を好むので店舗の賃貸料がかさみ中国では割高になる」という点です。中国語版WSJによれば、ある中国のスターバックスの店舗の広さは350平方メートルも有るとの事で、アメリカでは、店舗も狭くテイクアウトが主流なのに対して、中国は大型店が多く、一杯の珈琲で何時間も店で過ごす中国人が多いので回転率も悪いとも報じています。

考えて見ると私が昆明で利用するスターバックスの店もとても広いです。私が日本に居る時に利用していた幾つかのスターバックスの店と比べると確かに優に3、4倍の広さがあり、大変広いです。アメリカのスターバックスはアメリカに行ったことも無いので分りませんが、中国のスターバックスの店は、日本の店と比べやはり圧倒的に大型の店舗が多いようです。

また、新京報の電子版等でも、中国人は一杯の珈琲で何時間も(很多人一泡就几小時)過ごすので回転率はアメリカ等と比べとても悪いとも報じており、それが原価にも反映しているのだろうとも報じています。

確かに中国では全ての店舗でネットも出来ますし、ソファー等も在る店も多いので店内では、長時間に亘り、寛いで過ごす人がとても多いようです。(私も、その一人ですが、、、)また、後から来た客が何も注文しないでそのまま先客と話し込むという光景や何も注文しないで椅子に座り店で休んでいる人の姿も昆明では良く見かけます。

10月23日付の朝鮮日報(電子版)に拠れば、中国メディアによる外資叩きは、今度はサムソンが標的となって槍玉に上がっているそうで、21日にやはり中国中央TVが韓国のサムソン叩きを始めたそうです。

 



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