中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

桜の原産地は中国?

2015年03月31日 | 中国事情

3月30日付の南方都市報(電子版)に拠れば、中国桜花産業協会関係者が広州で記者会見を行い、「桜の原産地は中国である。このことは、日本の権威ある桜の専門家もそう認識している」と述べたそうです。

南方都市報に拠れば、日韓の間では「桜論争」と云うべき様な問題が起きていたとの事です。日本では大変有名な桜染井吉野の原産地は韓国の済州島である、また、桜は韓国の文化である等の主張が韓国ではされていて、これに対して日本側は反論して云わば日韓間では桜論争が起きていたそうです。

記者会見の席上で、中国桜花産業協会執行主席の可主席は、「我々は日韓の桜論争のどちらか一方に与するつもりはない、但、一つの事実を述べたいだけである。多くの資料は桜の原産地は中国である事を示している。一人の中国人として、我々にはこの歴史的な事実を多くの人に知ってもらう責任がある」と述べたそうです。また、「桜の国と知られる日本には、元々桜は無かった。日本の著名な桜に関する著作「桜大鑑」にも、ヒマラヤ地方を原産地とする桜が唐の時代に日本へ伝えられたと云う記述があるそうです。

また、中国植物学会植物園分会理事長の話に拠れば、世界には野生の桜は、およそ150種類あるそうですが、その内中国には約50種類程あるとの事です。

また、中国桜花産業協会執行主席の可主席は「桜の原産地は中国で、それを発展、広めたのは日本である。韓国は何の関係も無い」とも述べたとの事です。また「中国が原産地の桜を、多くの中国人も鑑賞して欲しい」とも述べたそうですが、この南方都市報の桜をめぐるニュースは多くの中国人の注目を浴びている様で、この記事には、30日現在で約670万回ものアクセスがあった様です。

今私が滞在中の大理州には、俗に雲南桜と呼ばれる桜がありますが、この桜は元々はチベットが起原だとの事。また、大理州の南涧县内には「無量山櫻花谷」と云う桜の名所があるそうですが、私は未だ行った事はありません。

雲南桜 

 

私が、中国で最初に桜の花を見たのは、雲南省虎跳溪と云う処だった様に思います。1989年の冬休みに雲南省を旅行していたのですが、その時ある村の一軒の家の庭に桜が咲いていて、こんな処にも桜があるのかと感動した記憶があります。私は福島県の山深い処に生まれ育ったのですが、田舎にも山桜と云う桜もありましたが、桜はヒマヤラが原産地で、唐の時代に日本へ伝わったと云う説には、私としては、納得しかねる部分も無いわけではありません。ソメイヨシノ等は別にして、奥深い山里に一本、二本と生えて咲いていた山桜が中国から伝わったとは、やや意外な感じで、納得しかねる主張です。



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