中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

中国の自殺者の数は?

2013年09月17日 | 中国事情

毎年9月10日は、世界自殺予防デーだそうですが、この世界自殺予防デー前後に中国でもネット上では中国の自殺問題について様々な報道がなされていました。9月11日付の人民報(電子版)、北京日報(電子版)等では、「中国では年間約25万人が自殺しており、これは全世界の年間自殺者約100万人の四分の一を占める。また、年間の自殺未遂者は年間200万人上る。自殺はわが国の五大死因に入る」等と中国の自殺問題について報道していました。

9月12日新華網(電子版)でも、同じように年間の自殺者は約25万人、自殺未遂者は約200万人としています。また、中国衛生部が2010年に公表した数字に拠れば、中国の都市部での、自殺率は10万人に付き6.86で、農村部では、10万人に付き10.01人との事です。また、中国全体では近年自殺率は目に見えて減少したが、農村部での自殺率は都市部に比べて高く、近年は特に高齢者の自殺者の数は最高となっており、都市部では65歳以上の人の、農村部では55歳以上の人の自殺が特に増えているそうです。

これらの報道に対して9月13日付の中国青年報(電子版)は、中国で年間約25万人が自殺しているとの報道は、十年も前の古い数字や統計に基づいた数字で、最新の調査や統計に拠れば、中国の年間の自殺者の数は、年間11万人から12万人の間だろうとしています。この数字は、2012年度の中国衛生統計年鑑に記載してある数字、2011年の都市部の自殺率は10万人に付き5.28人で、農村部の自殺率は10万人に付き9.28人から推し量った自殺者の数のようです。

また、人民報・新華網・城市晩報(注:何れも電子報)等が報じた、15歳から34歳の間の青年・壮年の死因の第一位が自殺との報道内容についても、中国青年報では、青年・壮年の死因の第一位、第二位は、車等による事故、それ以外の交通事故に次いで第三位であり、青年・壮年の死因の第一位が自殺との指摘は間違いであるとしています。

はっきりはしないのですが、私も10年程前に中国の年間の自殺者は約27万人との記事を新聞で読んだ記憶があります。また、年間の自殺者は約25万人との記事をやはりかなり前の事ですがネット上で見た記憶があります。

「南方週末」と言う新聞では、今年の7月4日付の新聞で「彼らは何故死を選んだのか?農村での自殺者のケース」という特集記事を組んでいるのですが、その記事の中では「中国では毎年約28万人が自殺しており、未遂者は200万人に上る。特に、中国では自殺の80%は農村部で起きている。」と報じると共に、中国東北部の某県で行われた農村部における自殺の実態調査の結果を大変に詳しく報道しています。

中国人と話している時等には、日本の自殺問題が話題に上る事も間々あります。日本は自殺者が多い国として、中国でも良く知られているようですが、中国では自殺者の数は一体どの位になるのかこれで一層分らなくなりました。



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