中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

馬鈴薯(土豆)学部の設置

2016年02月11日 | 中国事情

新華網(ネット版)等によると、近い内に雲南師範大学に馬鈴薯学院が設置されるとの事です。この件は、大学側から公式に発表された訳ではなく、大学の内部文書がネット上に流れ発覚した様です。ネット上に大学内部の文書の写しが流れ、大学の宣伝部がメディアの取材に応じて、その結果、詳しい概要が明らかになった様です。

雲南師範大学の宣伝部(注:大学内の党の一機関。)の話に拠れば、将来馬鈴薯学院が設置されるのは本当だが、何時設立されるかは未定との事です。大学内部機構改革の一環として、美術学院、音楽舞踏学院等が新しく設けられるのに伴い、馬鈴薯学院も新しく設けられる事になったそうです。

澎湃ネット等に拠れば、雲南師範大学は、1970年代には雲南省内の馬鈴薯の生産、増産、品種改良等にも大きな貢献した経緯もあり、馬鈴薯研究の蓄積もあるそうです。その様な経緯もあり馬鈴薯学院の設立に至った様です。

中国農業部は、2015年10月に、馬鈴薯を米、小麦、トウモロコシに次いで4番目の主要作物にする政策を打ち出したとの事です。その背景には、米、小麦、トウモロコシの生産が、様々な理由で頭打ちになっているなか馬鈴薯は、まだまだ生産拡大の余地があると判断した様です。

中国では、ここ数年、馬鈴薯の作付面積は、8000万ムーから8500万ムーとの事ですが、他の国に比べると、未だ単位当りの収穫量も少ないとの事で、将来作付面積の拡大(注:2020年には1、5億ムーに拡大する計画)と、単位面積当りの収穫量の増産を目指すとの事です。(注:1ムー当り2トンを目指すそうです。)

雲南省では、省南の保山、文山、徳宏等が冬場の主要な馬鈴薯の生産地で、昆明、大理、曲靖等が春の馬鈴薯の生産地の事です。大理の農貿易市場等には、もう冬場に採れた新ジャガイモが並んでいます。尚、雲南省や貴州省、四川省等では、馬鈴薯(土豆)とは云わないで、洋芋と呼ぶのが一般的の様です。

王兵と云う監督の作品に「雲南3姉妹」と云う作品がありますが、舞台は雲南省の昭通市の農村ですが、主食は云わば洋芋です。また、貴州省の一部の地域でも、洋芋が主食の様に食べられている地域も多く見受けられる様です。雲南、貴州等では焼き芋も何方かと云えば、サツマイモより、ジャガイモが多い様に感じます。

 

貴州省や雲南省の露店の屋台では、ジャガイモを色々な形に切って油で揚げた物が売られています。これは子芋を挙げた物。大理古城は屋台が禁止となり、この様な店も消えてなくなりましたが、ジャガイモを油で揚げた後、カレー味にした物等もありました。

 

 貴州では唐辛子をまぶして、更にドクダミの根を薬味として加えた物が一般的です。雲南省はこれ程迄は辛くはしません。

 

 これはジャガイモを細切りにして、油で揚げた物。サクサクしていてとても美味しい。ジャガイモの種類にも拠るでしょうが、日本産ジャガイモでは、ジャガイモを細切りにして油で揚げると云う事は無理な様な気がしますが、、、、。


こちらは、同じようにジャガイモを細切りにして、小麦粉を加え油で揚げた物。

 

こちらは、ジャガイモの焼き芋ですが、貴州省や雲南省では、サツマイモよりも焼きジャガが多い様です。

 

貴州省や雲南省には、ジャガイモを細切りにした後、油で炒めただけの「炒洋芋」と云う実に簡単な料理もあります。場合により細切りにしたジャガイモを肉など一緒に炒める場合もあります。また、鍋にも洋芋を薄く切った物を入れますし、薄く切った洋芋を焼いて食べる等ジャガイモは実によく食べられている様で、雲南省には、洋芋とご飯を一緒に炊いた云わばジャガイモご飯もあります。雲南省や貴州省では、様々な形に加工して洋芋(ジャガイモ)が良く食べられている様に思います。

 

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