中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

いろいろな米線 その1

2016年01月28日 | 少数民族の食べ物

中国では、麺とは小麦を加工した物で、それに対して米を加工して作った物が米線或は米粉等と呼ぶ様です。(注:河粉と云う地域もあるとの事)

私が中国で初めて住んだ所は、河南省鄭州市ですが、この地域ではどちらかと云えば米よりも、小麦の加工品である麺やマントウが良く食べられていた様に思います。私は、1989年に1月に雲南省に来て、初めて「米線」と云う食べ物があるのを知った次第です。それまでは米線と云う食べ物がある事は全く知りませんでした。

米線とは、米を原料として加工した食べ物を指すとの事です。米を一晩程水に浸し、その後、それを機械(注:昔は石臼で挽いた様です)で、ドロドロに磨り潰した後に、蒸すなどの熱処理を加えた食べ物です。麺状にした米線と薄く延ばした米粉と呼ばれる二種類がある様です。また、麺状の物には、乾燥させた物と乾燥させない物の二種類があるとの事。

 

米を水に一晩程浸した後、この様にドロドロに摺り潰す。この後麺状にして、その後熱処理をする。熱を加え加工してあるので、冷たいままでも食べることが出来ます。昔は石臼で磨り潰した後に、麺状にするまでに幾つかの工程があったようですが、今は機械で麺に加工するするので大部楽になった様です。


こちらはドロドロにした米粉を薄く延ばして、熱を加える。これは一般に米粉と呼ばれる。

 

米線の食べ方としては、湯(注:湯とは、中国語でスープ)に入れる、炒める、夏には冷たいタレを掛けて食べる等の様々な食べ方ある様です。また、小鍋米線と云う物もありますが、これは煮込みウドンの様な食べ方で、小さな鍋で米線を煮込んだ物です。過橋米線も、米線の食べ方の一つですが、米線の食べ方としてはそれ程ありふれた、一般的な食べ方ではない様です。

 これは、涼鶏米線と呼ばれ大理等では有名な米線の食べ方です。雲南省は暑い事もあり冷たい食べ方が一般的の様で、大理の涼鶏米線の専門店には一種類しかありません。


こちらは昆明市にある過橋米線専門店建新園の冷たい米線。夏などは暑いので夏にはこちらの冷たい米線がお勧め。


こちらは貴州省貴陽市の花渓にある「牛肉米線」専門店の牛肉米線。中国語版ロンリープラネットの旅行ガイド本にも紹介されている牛肉米線では有名な店。貴陽市等では雲南省等の様に、米線に冷たいタレを掛けて食べると云う食べ方は見かけなかったように思います。

 

これは小鍋米線で、小さな鍋で米線を良く煮込んだ物で、米線に味がしみこんで美味しいです。

 過橋米線の食べ方の発祥の地は、雲南省蒙自と云うことですが、その後昆明市等の雲南省各地に広まった様です。今では、過橋米線は、北京、上海、西安等の大都市では何処でも食べられる云わば全国区の食べ物として広く知られています。実を云えば、貴陽市などにも過橋米線の店はあるのですが、「えー これが過橋米線か」と云うような代物も多いのも事実です。

上海の南京路に過橋米線の専門店の店がありますが、ここ過橋米線はまあまあという感じです。以前上海に立ち寄った際には、必ずこの店で過橋米線を食べるのが習慣の様になっていました。貴陽市の過橋米線は「えー」と云う感じです。3年前に西安に行った際、過橋米線専門の店があったので試しに入ったのですが、大理で食べる西安名物「肉挟馍」と同じで美味しいとは云えません。雲南省で食べる本場の過橋米線とは、かなり差がありました。

 餌塊・餌絲について

 

 



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