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日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

「通用規範漢字表」を公表

2013年09月11日 | 中国事情

新京報(電子版)等のメディアに拠れば、先月19日に国務院が「通用規範漢字表」を公表したとの事です。漢字表の中には、全部で8015の漢字が含まれ、その漢字は一級字表、二級字表、三級字表の三つに区分されるとの事。一級字表に収められた漢字は、「常用字表」と呼ばれ全部で3500字あり、この漢字は主に義務教育段階で習得すべき漢字。二級字表に収められた漢字は、全部で3000字あり一級字表に次いで使用頻度の高い漢字。三級字表として定められた漢字は、全部で1605字あり、姓名等の人名や地名、科学技術等専門用語に主に使用される漢字との事です。

中国政府網:http://www.gov.cn/zwgk/2013-08/19/content_2469793.htm

約十年の歳月をかけて、今回新たに「通用規範漢字表」が定められ、公表されたそうですが、前回定められた時には、一、二級字表には、全部で7000字あったのが、今回は500字減り6500字となったそうです。また、今回新しく226字の漢字が簡略化されて、「通用規範漢字表」の中に入れられたとの事。今後も漢字の簡略化の方針は変わることなく、繁体字に戻る事はないとしています。これは一部にある漢字の簡略化を止めて、漢字を繁体字に戻すべきだと言う意見に対するもののようです。

ネット等の普及と共に、他の国や地域の繁体字に触れる機会が多くなるに連れて、中国も漢字の簡略化を止め、繁体字に戻すべきだという意見も近年増えているそうです。私も知り合いの中国人から、「私は繁体字の方が好きだ、中国も漢字の簡略化を止め、繁体字に戻すべき」と言われた事もあります。また、別の中国人からも「何故、中国は漢字を簡略化してしまったのか?」と言う様な漢字の簡略化を嘆く意見も聞いた事もあります。

9月7日の新京報(電子版)に拠れば、「新京報」が調査した所、日常的に手書きで漢字を書くと答えた人は、47.9%しか居なかったそうです。手書きで、ペンやボールペン等筆記用具を使い日常的に「字」を書く人は半分にも満たず、残りの半分の人はパソコンや携帯で文章を書いているとの事です。中国には今約6億人のネットユーザーが居ると言われ、若者は一週間当たり平均20時間ネットをするというような状況で、中国では「漢字の危機」が深刻化する一方だとしています。中には「残」というような漢字さえ書けない若者もいるそうです。

ネット等でよく使われる例えば囧(jiong)(注:うなだれる。落胆する)と言うような漢字は今回「通用規範漢字表」への採用は見送られたそうですが、漢字を巡る問題は中国も日本もある部分では共通しているようです。

 

 



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