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「忘れてました」最高裁裁判官の国民審査、意見の約9割が「機能していない」

2009年09月02日 | 意見ピックアップ
先の衆議院総選挙の投票日、「最高裁裁判官の国民審査」が同時に実施されるという事を、投票所で手渡された投票用紙を手にして思い出した方も多いのではないでしょうか。

選挙前の政党や候補者と異なり、大きくは注目されませんが、国民が最高裁判所裁判官を審判する重要な審査。ニュース畑には総選挙の投開票日、『総選挙と同時に行われる「最高裁裁判官の国民審査」、あなたは機能していると思いますか?』という意見が寄せられました。

この問いかけに最も支持が集まったのは、「恥ずかしながら忘れていました。名前だけ出されてやめさせたいと思うならxをつけてください、ですっけ。どんな人でどんな事件を担当しどんな判決を出したかくらい出してもらわないとわけわかりません。正直無意味だと思いました」rokomettoさん)という率直な感想でした。

あまり国民に浸透していないのではないか?と思われるこの審査。実に約9割(100件以上)の意見が「最高裁裁判官の国民審査は機能していない」と感じていることがわかりました。



(円グラフは9月4日時点のものです。画像をクリックするとニュース畑の記事に移動します)



「最高裁裁判官の国民審査は機能していない」と考えている人の多くが、「判断の材料となる情報が少なすぎる」「制度に不備がある」と指摘しています。

×最高裁裁判官の国民審査は機能していない
今まで罷免された裁判官はいない認識がありますが、それは国民が各裁判官を認知していないから、投票所に行き名前が書かれた紙を渡されたところで何もできないからではないでしょうか。もっと、該当裁判官の経歴だとか担当した裁判でどのようなことをしたとか、国民に広めるべきだと思います。匿名投稿者・女/20代/関東)


×最高裁裁判官の国民審査は機能していない
白紙が信任され、○が無効となる変な制度。国民審査という名前を使い、あたかも国民から支持されているかのように振る舞う姑息さが気に入らない。再審査は、10年後にされることとなるが、70歳定年のため再審査にさえひっかからない。抜本見直しが絶対に必要でしょう。匿名投稿者


一方、「最高裁裁判官の国民審査は機能している」という約1割の意見の中には、信任・不信任を問う制度として存在意義を訴えるものがありました。

最高裁裁判官の国民審査は機能している
今のところ、裁判という仕組みがえん罪があるにせよ、そこそこ機能しているから落とすべき人がいないわけです。誰が見ても、あんな奴が最高裁で裁判官をやっていてはおかしい!という人だけが止めさせられる今の状態で良いのでは?匿名投稿者


このほか、信任・不信任の判断材料となる最高裁裁判官の実績については、情報の量や伝達方法が不十分だとの指摘がありました。

国民審査の制度は良いですし、必要です。ただ、現状では、情報が伝わって来ない。例えば、最高裁判所裁判官となって、どういった事案でどういった判決をしたのかということを書いたものが誰にでもわかる形で公開される必要があります。インターネット上での公開、各党のマニフェストに必ず入れるなど新聞にはありましたけど、不十分。そうしない限り、現状では情報が足りなすぎる。zabitti (ザビッチ)さん・男/20代/四国)


今回の総選挙ではネットでの選挙運動が認めないとされる公職選挙法にも注目が集まり、各党が法改正による「ネット選挙解禁」を打ち出していましたが、最高裁裁判官の国民審査についても、ネットでの情報公開を検討してもいいのかもしれません。

また、裁判員制度もスタートし、司法制度そのものにも注目が集まっています。日常の生活から少し距離感を感じる最高裁判所について、総選挙をきっかけに考えてみてはいかがでしょう。



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