練金術勝手連

「練金術」のページへようこそ。

※ 練金術(ねりきんじゅつ)とは『週刊金曜日』練馬読者会的やり方という意味です。

★ 新年のごあいさつ ★★ 事実はまげられない!

2008年01月08日 | 参考資料
 07年12月26日、文科省は沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」高校日本史教科書の検定について、教科書会社から出された訂正申請に対する検定審議結果を発表した。そして、島ぐるみ11万人の怒りの声を結集した『教科書検定意見撤回を求める県民大会』実行委員会は28日、あくまで《「日本軍による住民への強制」を示す記述の回復》と《検定意見撤回》を求めることとし、08年1月の要請行動を決めた。

 これらを受けて練馬区では、『沖縄戦教科書検定の撤回を求める練馬の会』より練馬区議会全会派・全議員へ“新年の挨拶状”が謹んで送られたので、紹介しよう。練馬区議会の現状もよく解る。
(練金術師)


  練馬区議会議員のみなさま


 あけましておめでとうございます。新年のあいさつを申し上げます。
 日ごろ、練馬区民のための議員活動に奮闘されていることに敬意を表します。
 私たちは、昨年、文部科学省が本年4月から使用される高校の日本史教科書検定において、沖縄戦での「集団自決」への日本軍の一切の関与の記述を削除させたことに大きな疑問を抱きました。練馬区民としても何らかの意思表示をしたいと思い、8月27日に練馬区議会に、文部科学省への意見書の決議を要請する陳情(陳情第24号)を提出いたしました。
(陳情本文は同封いたしますのでご参照ください。)
 本陳情第24号は文教委員会に付託されて審議されましたが、6000人近い方からの賛同署名や私たちの再三の要請にもかかわらず、与党会派の賛成を得ることができず、第3定例会、第4定例会ともに「継続審議」とされ、区議会としての判断が先送りされたまま年を越してしまいました。全国の多くの府県市区町村の議会において、次々と決議があがり、都内でも4区11市にて同様趣旨の決議がなされている中で、練馬区議会における「先送り」はたいへん残念かつ悲しいことです。
 昨年12月26日に、文部科学省ならびに教科書検定審議会が、教科書会社からの訂正申請に対する審議結果を発表しましたが、それは昨年3月の検定意見に沿ったもので、「日本軍による強制」という記述はあくまで削除させるものでした。
全国から今、今回の審議結果に対する抗議の声があがっています。
 12月28日、沖縄県において超党派で作られた「教科書検定意見の撤回を求める県民大会」実行委員会(委員長、仲里利信沖縄県議会議長)は、「日本軍による強制」の語句を入れるとともに、検定意見の撤回を求める要請書を内閣総理大臣及び文科省に対して、改めて決議しました。私たちも、東京各地で地域議会に陳情や請願を行っている市民グループ=「沖縄戦教科書検定意見の撤回を求める市民の会-東京-」とともに、同日文科省に対して同趣旨の要請書を送りました。同封のちらしは、12月25日、「市民の会-東京-」が文科省要請を行った際、文科省前で道行くたくさんの人々に渡したものです。

 教科書会社の訂正申請によって「集団自決」の背景が詳細に記述されたこともあり、一部にはこの問題はもう解決済みとの受けとめ方も生まれています。けれども、沖縄戦の実相と「集団自決」の本質は、「日本軍による強制」という歴史的事実の記述なしには、次世代に伝えていくことはできません。昨年3月以降、60余年にわたって自らの悲惨な経験を封印してきた体験者の方々が、「集団自決」が日本軍に強いられて起きた事実を消してはならないとの一念で、家族を死に追いやった状況を語りはじめました。私たちは、体験者の証言に目をそむけ、史実をねじ曲げることが、同じ過ちを、同じ悲惨を繰り返させることになると、歴史から学んできました。
私たち区民は、住民の暮らしを最も身近で守る地方議会が、時には国政の「誤り」や「暴走」を見直させるために、自らの姿勢を示してくださることを心より待ち望んでおります。自治体において住民が戦争の惨状に遭うことなく平和に暮らすこと、そのために真摯に努力を重ねることに、いわゆる「保守」「革新」の立場、まして与党・野党もないはずです。
陳情第24号の採択あるいは練馬区議会意見書の決議に向け、各会派のみなさまにご奮闘いただきたく、心からお願い申し上げるものです。
  末筆ながら、本年も区民とともに歩む貴職の変わらぬご活躍を祈念いたします。

    2008年1月        
           沖縄戦教科書検定撤回を求める練馬の会 陳情者代表 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。