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ピタゴラ「不思議」スイッチ

ヘタレ霊能者朋(tomo)の幼い頃からの心霊体験話をここで載せています。

不思議100物語 第15話 「裁判所」

2007-07-25 12:01:44 | 不思議100話
こんにちは。


tomoです。

USに住むときは、必ずIDってのが必要になります。そのIDの最たるものが、免許証です。それが無い場合は、パスポート。まぁ、免許証でなくても、DMVに行けば、IDカードってのも発行してくれます。

国際免許からの切り替えは、かなりめんどくさく、州によって渡ってきてから何日と決まっているのです。
で、話題の東海岸では、切り替えが30日間しかありませんでした。
しかも、西海岸で、何度も何度も実技検査を落ちたことがあり、かなりのショック状態に陥ったことがあるので、東海岸のテストははっきり言えば、恐怖そのものでした。

まぁ、西の敗退原因も、よく考えれば、単に教官の香水が猛烈に臭くて、バックをするときに、教官側からの後方確認をしなかった私が悪かったのです。たったそれだけで、OUT。しかも、受けたのは一番難しいとされる市内で。
で、その他にも「Pull Over」という単語があり、言われたときに、「何を引っ張るんだろう」と色々なスイッチを探して挙動不審の私。答えは、「そこで止めろ」なのです。
まぁ、何がPullでOverなのかと言えば、アメリカはカウボーイのお国柄。つまり・・・・PullでOverは、「手綱を引け」っちゅーことなんです。多分にして、アメリカだけの用語だと思うんですが、イギリスとかでもそう言われるのかわかりません。

まぁ、ありとあらゆる引っ掛けに、引っ掛かって、敗退し、一時期は車に自信があったせいもあって、因隠滅滅になっとりました。

で、東海岸に移って、実は一年間ずっと国際免許で通していました。勿論、切り込み隊長の主人が取ってきたので自家用車の確保ができています。後は、違反さえしなければ、決してばれません。
ですが、免許がないとかなり怪しい人物になってしまうのも、お国柄です。ですので、一年経つ前に、講習を受けに入って、試験を受ける準備をしようと思いました。

で、そんな思い立った講習会に行く道すがら・・・・やっぱり予感どおり警察に何の意味も無く捕まり・・・・
「無免許だ」
「嫌違う。今日、講習を受けに行くんだ。」
「本当か」
「本当だ」
と討論し、ついにそのポリスは私に黄色い紙(違反切符)を渡し、とある日時を指を指して言いました。

「もし、お前がこの日付までに免許が取れたら、この違反切符はチャラにしよう。この日、コート(裁判所)に行って免許証と一緒に合わせて出せ。そうすれば、チャラだ。」

その日までにたったの2週間。しかも、講習会、筆記試験、路上練習、本番までこなすのに、全て予約制で中々取れない状態。で、とある日本人の教習教官にお願いしました。

「この日までに取りたいんです。」・・・と。


その後はとてつもないマジックで、全てオールクリアで、本番の路上試験もすんなり通りました。

そして、その黄色い紙を持って私は、裁判所に行きました。
最初、行って事務員さんに免許を見せればいいのだろうと思っていました。


違います。


私は有罪判決待ちとして、コートのとある部屋の前で大勢多数の犯罪を犯したであろう人と並びました。部屋は幾つかに別れ、人を殺した者はこの部屋、麻薬はこの部屋と言う感じに別れていました。見た感じ、私のグループもかなり有罪率が高そう。そして、どうやら、雰囲気から、私はたった一人でコートに立って、自分の無実を証明すべく弁論をしなくてはならないようでした。

そう・・・素直に罰金を払えばそんな体験なんかしません。ただ、チャラにしてくれると言われて素直に信じたが為に、こんな体験になってしまったのです。

そして、時間が来て、コートの前の席には裁判官が座り、書記官もいました。
私達は一人一人、前へ呼ばれ、自分の犯した罪についてと、その罪を認めるかどうか、もし認めない場合の意義判決を弁論します。

殆どの人は、金を盗んだとか、人を襲ったとかで、やはり即決有罪になります。そんな弁論を見て縮みあがったのですが、後の祭り。

私の番。私は名前を呼ばれ、法廷に立ちました。
「無免許だったのを認めるか」
「無免許ではない。国際運転許可証を持っている。が、一年間で切れるので、講習を受けに行こうとした道で捕まった」
「で、免許はどうした?」
「この切符をくれたポリスメンが、私に2週間で免許が取れたら、違反金をチャラにして、No Guilty(無罪)にしてくれると言った。なので、取ってきた。」
私は免許証を掲げました。

すると、裁判官は、私のほうを向かずに群衆のほうを向いて色々述べ始めた。

「切り替えの時前だから無免許ではないが、でもアメリカに住む者としては無免許である。彼女は外国人だが、現在はアメリカに住んでいる。だからアメリカの法律に縛られるべきなのだ。彼女は、そして、免許証を取ってきた。しかも2週間でだ。そこの場合、彼女は法に触れているのだろうか。」

「触れていない」 相方の裁判官。

「だが、ポリスメンは、幾ら2週間で取ってきたらチャラと言ったとはいえ、法を曲げるような発言は慎まなくてはならない。何故なら、捕まった段階で彼女は、アメリカに住む者として無免許だったからだ。」

相方「彼女は有罪か。」

裁判官「 XX?XX Guilty, so XXXXXXXXXXXX dollers pay.」 

この時、既に私は完璧にテンパってしまい、XX?Xを聞き取れなかったんです。_| ̄|○ もう、百パーセント位は、論理的に言えば、私は有罪だと確信しました。もう、ポリスがそう言ったの路線ではないのです。やっぱ・・・だめだったのか。

私はそして、完璧な敗北感でコートを出ました。コートの横で事務官に切符を返してもらい、出納窓口に行きました。間違いなく有罪であれば、150ドル+25ドルの手数料+αドルでした。

で、その出納事務官は私に言いました。

「30ドルです。払ってください。チェックにしますか?現金ですか?」

その途端、テンパっていた私の脳が素早く動き出し、

「現金で払います。」

と即座に30ドル出しました。出納事務官はそれを見て、私にレシートを寄こしました。

    25ドル
   +5ドル
   =30ドル


私はその瞬間、「No guilty」になったんだ・・・・と確信しました。震えが来ました。コートにいて、周りが怖かろうとどうでも良かった私が、ここに来て震えが止まりませんでした。
そう。150ドルの違反金は5ドルの特別手数料で済み、私は無罪になったんです。あまり、くどくど聞くと、もう一辺コートにぶち込まれますので、私はそそくさと帰ってきました。

不思議ですよねぇ。本当。
もう・・・あんな経験はコリゴリです。しかも、本当に良く裁判官に向かってしゃべりました。一生分話したかもしれません。一生分ツキも使ったと思います。
3時間に渡る経験でしたが、今思い返しても、その度胸の凄さに脱帽です。
と言うより、ポリスメンに結構な違反金の権限があるとは聞いていたのですが、いや・・凄かった。

日本のおまわりさんは、論理的かつ冷静思考で行くので、おまけしてもらったことなどありません。が、一生に一度の忘れられぬ、ビューな思い出でした。

tomo

PS:ちなみにビューというのは、犯罪で服役している方が、刑務所で「とても素晴らしい、いいもの」を指して言う時、使う言葉のようです。(by 花輪和政 Ex.デザートはあんこかぁ、びゅーだね)合えて、今使いました。

ほんと「びゅー」だぜ。ヒャッホウ。

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