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ジューンベリーに忘れ物

シンボルツリーはジューンベリー
どこかに沢山の忘れ物をしてきた気がして

さ 迷 う 喜 寿 ~いろいろ~

2025-04-19 11:11:07 | 
 ⑴ 年々、目覚めが早くなる。
時計は4時を過ぎたばかり。
 その後、運よく2度寝できると爽快な気分で、
5時半の目覚まし時計の音を聞くことができる。 

 ところが、本当に珍しい。
グッスリ熟睡し、定刻に気持ちよく目が覚めた。
 カーテンから漏れる光が快晴を伝えている。
急いで洗面を済ませ、散歩に出た。

 4日続いた雨模様が昨日から一転。
今朝も風のない穏やかな大きな青空。
 
 3年前に買った骨伝導式ヘッドホンで、
小椋佳のアルバムを聴きながら、
腰折れ屋根の牛舎がある道を進む。

 『揺れるまなざし』も『めまい』も『眦』もいい。
いずれも作詞・作曲は小椋佳だ。
 だが、今朝の私に響いた歌は『しおさいの詩』。

  汐さいの浜の岩かげに立って
  汐さいの砂に涙を捨てて
  思いきり叫んでみたい 果てしない海へ
  消えた僕の 若い力 呼んでみたい

 つい先日、喜寿の誕生日を迎えたばかり。
晴れた早春の朝に、
柔らかな旋律に載せた小椋佳の澄んだ声が、
『消えた僕の 若い力 呼んでみたい』
と耳にささやく。

 戦慄というのだろうか。
心が縮んでいくようなせつなさに囲まれた。
 
 ところが、歩調を緩め、
深呼吸と一緒に見上げた当地の東山連山。
 山頂まですっかり雪は消え、「冬の終わり」を告げていた。
「再び春が巡って来た!」。
 少しだけ精気が戻った。


 ⑵ 数日前、『goo blog』のサービスが終了することを知った。
他へ移転し、ブログを継続することはできるようだが、
それにしても、突然の知らせ。

 2014年7月から始めたブログが、
昨年10年の節目を迎えた。
 それを機に、ここでの記事をもとに、
『教育エッセイ ジューンベリーに忘れ物 ~心豊かであれば』
を出版した。
 つい2ヶ月前のことである。

 サービス終了の画面を見ながら、
10余年もの間、ライフワークにしてきたことに、
「ピリオドを打つべきかも!」。
 心が騒いだ。

 出版に加え、ちょうど喜寿を迎えた。
「いいタイミングと言われているよう・・・」。
 グルグルグルグルと迷う気持ちを止めることができなかった。

 しかし、先日、出版社へ感想のメールで送ってくださた方がいた。
そのメールを転送してもらった。

  *    *     *     *     *
 『ジューンベリーに忘れ物 ~心豊かであれば~』を読みました。
著者と同時代に生きた者(そして生きている者)として共感する内容が多く、
至福のひと時を得ることができました。
 心温まる箇所が多く、著者の人柄が表れているのだと思います。
著者のような人(教師、校長)こそ、
年齢に関係なく、
今日の教育現場は求めているのだと思います。
 良質の教育エッセイ、ありがとうございました。
  *     *     *     *     *

 何度読み返したか、今一度噛みしめてみた。
『至福のひと時を得る』『良質の教育エッセイ』。
 こんな賛辞を受けていいのだろうか。
「身に余ること!」。
 胸が熱く熱くなる。
 
 こんな喜びが、
ブログ継続に確かな力を与えてくれた。
 懲りることなく、私を語り続ける!


 ⑶ 民生委員の任期が11月で切り替えになる。
私の自治会からは4名中2名が退任に決まった。
 従って、民生委員を新たに2名、
自治会から推薦しなければならない。

 様々な声を聞き、この方に是非お願いしようとご自宅を訪ねた。
2度目にお邪魔すると、ゆっくりお話を伺いたいと居間に案内された。
 
 私の知る限りだが、民生委員の役割や活動内容をお話した。
聞きながらその重責を感じ迷っておられたが、突然尋ねられた。

「会長さんは、今のお役目のお話しがあった時、
どうしてお引き受けになられたのですか?」。

 曖昧な返事をしてはいけないと思った。
「変な言い方かもしれません。
どんな頼まれごとでも、降りかかった火の粉は払わない。
 火の粉は変ですね。
私でも頑張ればできそうなら、断らない。
 そう決めて、今までずっと過ごして来ました。
そうやってここまできて、間違っていなかったと思ったので、
会長をお受けしたのが正直なところです」。

 その後も、雑談を交えながら、
長い時間をかけ、説得を続けた。
 そして、民生委員への推薦に応じてくださった。

 その承諾書に押印しながら、
「私も、降りかかった火の粉を払わないことにしました。
よろしくお願いします」。
 明るい表情だった。

 帰宅の道々、
私は何かを確かめるように、同じ言葉を小さく声にした。
 「降りかかった火の粉は払わない!」

 自治会の総会が迫っていた。
会長の再任が提案され、選任される運びになっていた。
 実のところ、精神的にも体力的にもこれからの2年間は、
厳しいと感じていた。
 喜寿の本心は、ずっとさ迷っていた。

 だから、もう一度、
「降りかかった火・・・・!」
と、想いを込めて私につぶやいた。


   

       水辺の ミズバショウ

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