ニコワッカ -niko W akka- FZ1

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フォークオイル交換

2009-02-11 20:20:57 | FZ1


走行距離も15000kmを越えて初期の頃のような滑らかな動きからは遠ざかっていた

フォークオイルの場合は、エンジンオイルやエレメント、プラグなどの様にあまり具体的な交換サイクルというのは耳にしない
よく聞く話では10000kmから20000km程度だというが幅が広すぎる
それにエンジンオイルの様に短いサイクルで劣化があるわけでもないから体感的な面で交換の時期を判断するのも難しいだろう

自分の場合も実際交換し終わってからの変化を感じて、やはり交換時期だったのだと認識できた
交換前のあの違和感はオイルの劣化だったのかと納得したのだ
具体的なものとしては無駄に沈み込みが深くなった、路面からの突き上げが露骨になった、フルバンプさせてからの復帰が悪い、といった所か
最後の項目の場合は、普通に走っている限りはやらないから中々わからない部分だが、ブレーキング時にフロントのみを急激にかけた後、いつまでもビョンビョンと余韻が残るような感じになったら劣化していると判断していいと思う


倒立フォークのオイル交換には特殊工具が必要だ
スプリングを押し縮めるフォークスプリングコンプレッサーとそれを保持するスペーサー、そのほかにダンパーロッドを保持するための物がいる
このうちスプリングコンプレッサーとスペーサーを兼ねたジグを自作しておく
ダンパーロッドを保持するための工具は自作は進められない
ダンパーロッド自体はネジが切ってあるので、一見ただの長いボルトに高ナットを付ければ使えそうに見えるが、ダンパーロッド側のネジのピッチが一般の物とは違うので使えない
別にダンパーロッドを持ち上げられれば事は足りるので十分な強度を持った針金でもあれば問題ない



フォークからブレーキキャリパーとフェンダーを外してからアクスルシャフトを抜く
19のヘキサゴン(19-3/4)で外せるが、トルクが掛かりにくいのでパイプなどでリーチをとる
ホイールを外せたら先にトップキャップを緩めておく
意外と高トルクで締められており、フォークを外してからでは万力でも使って固定しない限りは外せない
24のメガネ、もしくはボックスソケット
高さが無いので舐めないように注意する
続いてアンダーブラケット、トップブリッジを緩める
突然落下することはないが、フォークの下に柔らかい物を置いておくべきかと

ここから自作のジグの出番となる

何のことは無い
Lアングルを組合せ、上部のパーツがスタッドボルトを使って押し下げられるようにしてあるだけの物だ

スペーサーに空いている穴にボルトを通し、保持する
それによってスペーサーとスプリングを押し下げてダンパーユニットのナットが露出するようになる

ここからは余裕が無かったので写真が無い


ダンパーユニットのナットも高トルクで固定されているので気をつけて外す
サイズは14
トップキャップをメガネで固定してナットにスパナをかけてやる

ダンパーユニットが外せたらスペーサーを外してアジャストロッドを引き抜き、続いてスプリングを抜き取る
入っていたオイルを出したら、逆さまにして十分程度放置して残ったオイルの排出を促す

オイルが抜け切れたら新しいオイルを入れる
ダンパーロッドに針金を巻きつけて引き上げられるようにしたら、ダンパーロッドを何回も上下させてエアを抜く
そして油面が落ち着くまで再び十分ほど放置
油面はアウターパイプを一番縮めた状態で上端から91mm
必要量は545ccだが、恐らくそこまで使わない

続いて組み付け
スプリング、スペーサーの順番で入れる
入れるときにダンパーロッドに付けた針金を中に通しておく
再びコンプレッサーでスプリングを押し下げ、ダンパーロッドを引っ張り上げてダンパーユニットを固定する
この時注意するのがダンパーロッドについているナットの高さ
ダンパーロッドの先端部から12mmにする

最後にトップキャップを締め付ける
フォークをトリプルツリーにに固定したあとで増し締めをしておく
ホイールを組み付け、キャリパー、フェンダーを元に戻せば作業完了



作業メモ
アクスルシャフト:19_3/4
トップキャップ:24
ダンパーユニットのナット:14
ダンパーユニットのナットの固定位置:上端から12mm
オイル量:545cc
油面高さ:上端から91mm
オイル銘柄:メーカー指定 ヤマハ純正 01