遠い星
余韻氷
その欠片
ただ1つの音を
あぶみ骨に響かせて
新聞に刻まれた一文字目掛けて
短い月影になった
柄の長い錐
その机の下で
中指は漂い
母の様にいつまでも膝を摩る
窓から忍ぶ隙間風
素知らぬ顔しても見逃してはくれまい
夜天のプールはそこから馳せて来て
頬と鼻の間を泳ぐ
壊したくない静けさに
懐かしく幼い少年だけが誘われて
平気な顔して泳いでる
静かに波打つハンカチーフは
それでも窓辺の青を拭って
あるべきところへと
ひとり気ままにはためいて
その青を
失楽の想い出にする
静かなる虚空のダンス
目蓋をなぞる中指
机に刻まれた錐の文字が
ちろちろと燃える火が
ちおちおと揺れ
木の色を嗅ぎ過ぎた鼻は
いつしか火傷を負う
冬の夜の恥じらい
寝しなはまた訪れ
薪は折れた
余韻氷
その欠片
ただ1つの音を
あぶみ骨に響かせて
新聞に刻まれた一文字目掛けて
短い月影になった
柄の長い錐
その机の下で
中指は漂い
母の様にいつまでも膝を摩る
窓から忍ぶ隙間風
素知らぬ顔しても見逃してはくれまい
夜天のプールはそこから馳せて来て
頬と鼻の間を泳ぐ
壊したくない静けさに
懐かしく幼い少年だけが誘われて
平気な顔して泳いでる
静かに波打つハンカチーフは
それでも窓辺の青を拭って
あるべきところへと
ひとり気ままにはためいて
その青を
失楽の想い出にする
静かなる虚空のダンス
目蓋をなぞる中指
机に刻まれた錐の文字が
ちろちろと燃える火が
ちおちおと揺れ
木の色を嗅ぎ過ぎた鼻は
いつしか火傷を負う
冬の夜の恥じらい
寝しなはまた訪れ
薪は折れた
黒鍵の不安気な音,短調の哀しげな音…
独特なショパンⅢ世さんの色合いを垣間見せて頂きました。
ところで,創作童話関連は どちらで拝見できるのでしょうか?
物語の方も,是非一読させていただきとうございます。
>願わくば,縦書きで読みたいです!
そうですね、僕もそうしたいところなんですが、いかんせん現行のブログというのは横書きで統一されてるものですから、泣く泣くその書式で書いています…。
創作童話は、いつかこのブログに載せたいとは思っています。多分短い作品になると思いますが、どうか気長にお待ち下さい。
あぶみ骨、半年前はこれで試験に落ちましたが
今ならわかります、中耳にある音を伝える器官で
人間の体の中でもっとも小さな骨でした^^
「薪は折れた」のフレーズがすごいいいですね。
冬の静けさ、外を吹く風の音、薪のパチパチが
聞こえてきそうでした^^
スーザン・プライスの
「ゴースト・ドラム北の魔法の物語」が
頭の中に浮かんできました。
アロマの試験で何故あぶみ骨が出題されるのだろうと思いましたが、リラックスさせるための音楽に関わってくるのですね?
『薪は折れた』は、この曲の終わり方が正にそんな感じに想えたのです。
>スーザン・プライスの “ ゴースト・ドラム 北の魔法の物語 ”
1987年イギリスのカーネギー賞を受賞したこの作品、全く知りませんでした。
作者のスーザン・プライスは、「この作品には寒い冬、深い雪、木造の暖かい家といったポーランドの叔父(伯父?)の話に、大好きな北の民話を混ぜ合わせ、それにロシアやポーランドの民芸品の鮮やかな色をそえてみた」と、言っているそうです。粗筋を読んでみましたが、とても面白そうですね