ネイチャーサロン by こうちフィールドミュージアム協会

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竹林寺

2014-02-15 04:49:51 | 日記
 ひさびさに五台山に行ってみた.

 竹林寺の池をに金魚やコイが見当らない.これは良いかも,と思って,池水を採取してみた.実体顕微鏡で観察すると,太陽虫(タイヨウチュウ)を発見!





 遠い昔,ここの池には太陽虫やアメーバがいた.しかし誰かが金魚やコイを入れた.そのため水質が変ったのだろうか.太陽虫もアメーバも,その他さまざまなプランクトンが姿を消した.

 さらに池をコンクリート張りにしたり,底に砂利を敷き詰めたりした.プランクトンに関する限り,まことに貧弱な池に成り下がった.

 ところが今日見たら,金魚やコイがいなかった.正確に言うと,最もお堂に近い池にごく少数がいたが,あとの池にはいなかった.

 魚を放す理由は蚊対策だろうか.それならば金魚やコイではなく,メダカとかカダヤシにして欲しい.コイやフナ(金魚)は池水の中身をすっかり変えてしまう.こういう点にこそ配慮が欲しい.

 写真は本日見つけたタイヨウチュウ.体内のつぶつぶはタイヨウチュウが餌として取り込んだ原生動物.このタイヨウチュウの直径(棘を含まない)は1ミリの5分の1程度.


 話のついでに...

 2つめの写真は,いわゆる「星の砂」.サンゴのかけらではありません.「星の砂」の元はユウコウチュウ(有孔虫)という単細胞生物.タイヨウチュウ(太陽虫)とかアメーバに似た生物で,殻をもっている.ユウコウチュウが死ぬと,殻だけが残る.それが浜辺に打ち上げられて「星の砂」になる.





 桂浜でユウコウチュウを探したことがある.突堤のコンクリートに付いている水草を探すと見つかる.ただし桂浜付近にいるのは殻が星型でなく,カタツムリのような感じの殻をもつユウコウチュウだ.とにかく,生きたユウコウチュウを見ることは可能です.

 死骸(殻)のほうは,もっと難しい.浜に波がざっと押し寄せ,さっと引く.波がどこまで来たかをしっかり見ておいて,いちばん先端が来たあたりの砂の表面をかき取るように砂を採取する.これがユウコウチュウの殻を調べる方法だけど,桂浜では見つけられなかった.

 ユウコウチュウやホウサンチュウ(放散虫)の殻は,造形的に面白く,手の込んだ人造物のようなものもある.こういうものをコレクションしてみたいと思う.たくさん集めても場所をあまり取らないのも良い.

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