チャレンジャー・ナオミの日常

小田原市議会議員の佐々木ナオミです。よろしくお願いします。

武田邦彦さんシンポジウム

2008-05-30 | Weblog
「『温暖化対策とリサイクルは地球を救う』ウソ?ホント?」と題したシンポジウムに行ってきました。メインパネラーは最近なにかとマスコミに登場する武田邦彦中部大学教授。「地球温暖化は日本にとってはプラスだ」「リサイクルはごみを増やす。ペットボトルをリサイクルすることで資源を7倍使っている」「ダイオキシンは安全な化合物だ」「日本は京都議定書から脱退すべき」などの発言が物議を呼んでいる。こうした発言に対し環境省、国立環境研究所、PETボトルのリサイクル業者の方、朝日新聞記者、などの錚々たるメンバーが討論をするという、かなりスリリングで面白い企画の第2回目。3時間では足りないくらいの白熱したバトルが展開されました。
テーマは地球温暖化とリサイクルに絞って、各人が意見を述べていく。武田氏は「2,006年の気温は3000年間の平均気温。平安時代はいまより暖かかった。温暖化すれば東北の雪かきはなくなる。脳梗塞で亡くなる人も減る。」などなど、「地球温暖化は問題だ」としてきた環境問題の専門家たちの神経を逆なでするような内容。環境省の方はかなり怒っている様子でした。やり取りを見ていると、専門家同士でも変わってしまう統計や調査結果、お互いがお互いをウソ呼ばわりしている状態に、いったい何が本当なのか訳が分からず、混乱するばかりです。

 さて、私自身は基本的にはペットボトルは必要ないと考えています。リサイクルの面倒くささを考えると、どれだけの人がしっかりリサイクルしているのか疑問だし、かなりリサイクル率は低いのではないかと思います。武田氏は年間3万トン、リサイクル業者は19万トン、国や市民団体は把握できないと言っています。もちろん軽くて持ち運びに便利、蓋をして残しておけるなどの利点もあるけれども、自分の飲み物は水筒を持っていけばよいし、いくらなんでも自動販売機がありすぎる。便利も過剰になり過ぎて、無駄が多すぎ。自動販売機でどれほどの電力を使っているのかと思うと、ペットボトルに付随するいろいろな問題が実はあるのではと思います。リサイクルが大量生産、大量消費によるごみの大量排出に対する免罪符のようになっているのではないか、リサイクルも大事だが、まずごみを出さない、ゴミになるものをつくらない、リサイクルしやすい製品を作ることが必要だと思います。また地球温暖化にしても、すべての価値がCO2削減量だけになってしまっている感は否めません。たとえば先日見学してきた原子力発電所なども、CO2を排出しないということをかなり強調され、原子力の危険性を帳消しにしたかのような錯覚を受けます。CO2削減やリサイクルの推進は、現状では物事の本質を見えなくさせる側面があるというのは、私も感じます。

 武田氏の論は確かにデーター的にずいぶんと大雑把であるし、話が飛躍しすぎている面も否めません。しかし、現状の環境政策が持つ思考停止した部分に揺さぶりをかけ、大事なことは、表層的な数字ではなく、私達の暮らし方そのものなのではないかという、シンプルな問いが見えてくるのではないでしょうか。

 私が市民とともに取り組んでいる「地域のごみ市民会議」では、ごみ政策は民主主義だという視点で、暮らし方に根ざしたごみ政策の在り方を議論しています。そうした方向性をもう一度とらえなおすという意味で、武田氏の提言を意味あるものと受け止めました。



柏崎刈羽原発に見学に行きました。

2008-05-20 | Weblog
 今日は、昨年の7月に新潟県で起きた中越沖地震によって被害が出た柏崎刈羽原子力発電所に施設見学に行ってきました。原発の内部まで見せてもらえるという貴重な体験をさせていただきました。
 地震の影響で様々な事故が起きたことは、テレビなどでも記憶に新しいところだと思います。変圧器の火災、放射性物質の流出、またそうしたトラブルに対しての対応の悪さなどが連日のようにマスコミを騒がせました。日本に54基もの稼働中の原発がありますが、地震が多い日本で、原発が本当に安全なものなのかという不安を誰もが持ったと思います。すぐ近くに浜岡原発がある小田原も決して人ごとではない出来事でした。
 今回の事故に対しては反省点がたくさんあるが、基本的には地震に対してしっかりと対応が出来た。また流出した放射性物質も全く問題がない量だ、という説明でした。施設の中には床が沈み込んだり亀裂が入っていたりと、まだあちらこちらに震災の後が残っていました。身分証明書を提示し、金属探知機で検査、靴下、靴などを履き替え、原発内を見学。設備の凄さに圧倒されるとともに、一歩間違えれば危険な設備のなかで何重にも施された安全対策、正直、緊張感と圧迫感で息苦しくなってしまいました。
 柏崎原発は関東エリアに電気を供給していたため、今は古い火力発電所を復活させてなんとか電気をこれまでと同じ料金で供給しているとのこと。「安定した電気を安く供給することに誇りを持って仕事をしている」と東電の社員は語りました。
世界最大の柏崎原発。建設費は約2兆5千億円。1基の点検に約50億。火力発電所の燃料費だけでも年間負債が5000億にも膨らんでいるとのこと。とにかく、凄い金額の羅列に倒れそうです。
 また約4000人の従業員のうち8割は県内に住んでいます。原発はこの地域に住む人々の暮らしに根深く影響しています。宿泊先の旅館の女将があいさつの中で「1日も早い稼働を願っています」とおっしゃっていました。
 東京電力では今回の事故に対して、現状復帰ではなく、さらに丁寧な断層の検査などを経て、あたらしい耐震基準が国から示されるまでは、稼働再開はしないそうです。ならば、他の原発はどうなのか?現在個々に断層検査を行い、耐震対策をしっかりとしていくとのことですが、対策が終わっていない現状で、稼働していてよいのか。地震はもしかしたら、明日来るかもしれません。世界的には地震が発生するところには原発は作らない、日本は地震大国だから、原発を作るのはおかしい、という説もあります。
 莫大なお金と、人々の暮らしと、重大な危険性を孕みながら、日本のエネルギー政策はどこへ向かうべきなのか。もっとシンプルで身の丈に合った取り組みはできないものなのかなー。わたしたちの暮らし方そのものを改めて考えさせられる見学会でした。



小田原市、新市長に加藤憲一氏!

2008-05-19 | Weblog
小田原に新しい市長が誕生しました。
これから、小田原が大きく動きます。市民も議会も、大きく変わっていく、歴史的な瞬間かもしれません。
16年間続いた小澤市政からの方向性が変わります。残念だけれども市民の多くが、小澤市政の中で、市民の声が届かない!という閉そく感を持っていた、その結果です。
思えは1年前、市政の問題を解決するのは政治の力だと信じて、わたしは市議へのチャレンジを決めました。今回の選挙でも、多くの市民が、あの時の私のように「自分が動かなくちゃダメだ!」と思ったことでしょう。

投票率54%。前回の選挙から大きな一歩です!とにかくたくさんの方が投票に行ったのがうれしい!前回の43%から11%も増えました。

また今回の選挙で普通の市民の多くの方が選挙に参加したことも素晴らしいことでした。
投票日前日、小田原駅では加藤候補を囲んだ人の渦が大きなパレードのようになっていました。選挙はお祭り!どうせやるなら楽しんで踊りまくらなくちゃ!そして、選挙こそ、市民自治を広げる、大きなチャンス。わたしが自分の初めての選挙で分かったことです。選挙をお祭りのように楽しんでいるみなさんを見て、本当にうれしかったです。

カンパとボランティアの選挙の意味を、たくさんの市民の皆さんが感じ取ってくれたことだと思います。

さて、これからが本番です。たとえ新しい市長が素晴らしい人物でも、議会がしっかりとそれをチェックしなければなりません。市長と議会はお互いにもたれ合うような関係になってはだめだと思います。

さて、新市長にどんな提案をしようか!そして、どんな答えが返ってくるのか!
今からワクワクです!たのしい政治が始まりますよ!

市民の皆さん、ぜひ議会へお出かけください。