柳谷直明の教育日記

 教育活動の一部を公開しています。啓成中は令和4年3月に閉校。生徒全員が私の授業が楽しかったと! 有難い声でした。

 車持皇子批評。中1国語授業80時間目

2022年10月27日 19時51分41秒 | 国語授業
 今日の生徒の振り返り
 
 今日は、車持皇子の評価についての批評を書いた。○○さんの「車持皇子はずるい」という意見には、私も同意だ。
 車持皇子の間抜けさを再確認できた一時間だった。
 ○○さんの、「愛が強い」という意見を聞いて、そのような意見もあるんだなと思い面白かった。人それぞれ意見が違うからこそ面白い。

 振り返りが面白くなっている。やはり,面倒でも,一つ一つをきちんと教師として批評すべきである。前期はノートに書かせるだけだったので,私の批評はできていなかった。毎時間,批評の時間を取れない。しかし,ドキュメントの振り返りだと何とか批評できる。これはよい考えだった。学習者の交流を効果的にできないかと考え続けた結果である。授業を考え続けるのは面白い。

 以下授業記録(長い!)
 『竹取物語』冒頭3文の暗唱。まだ1文しか覚えていない生徒もいる。家で復習していないなあ。暗記力は伸ばそうと思って鍛えると伸びる。小林一茶の俳句,藤原顕輔の和歌,山月記の一文,『いろは歌』の暗唱をさせてきた。暗唱しようと何度も意識して読むと暗唱できるだろう。しかし,何らかの理由でどうしてもできない人もいるのかもしれない。とにかく,『竹取物語』の暗唱は求める。半数は暗唱できている。
 歴史的仮名遣いと現代仮名遣い,古語の意味をワークで復習した。復習すると時間がとられるので,自宅で何度も復習してもらいたい。ノートにきちんと復習している生徒もいる。偉い。
 79時間目の振り返り交流を全体で行った。これにも時間がかかるが,振り返り全体交流をするようになってから,明らかに個々の振り返りがよくなっている。「学習用語」の使用だけでなく,批評が見られるようになってきた。他者の引用も見られる。振り返り交流は授業から削除できないな。昨日の振り返りは○○さんのものがよかった。
 〇〇さんが車持皇子の批評を書いていたので,その批評を引用して反論する練習を行った。反論の仕方は話し合いのときに指導した文型を用いた。
 ○○さんは述べた。「」。確かに,「」とはいえる。なぜなら,~だからである。しかし,――ではないだろうか。私は――と判断した。したがって,私は○○さんには反対である。
 これは反論の一つの文型なので,これを典型として,自分なりに変えて構わない。ただし,確かに~,という肯定を置いてから否定を述べるという,他者尊重の心を忘れないでもらいたい。
 タイピングに時間がかかる。批評を10分くらいで書かせると授業開始から40分を過ぎた。批評を交流する時間はなかった。
 最後に原文の朗読を少し聞き,かぐや姫と車持皇子の遣り取りを演じさせた。車持皇子はすぐに立候補があったが,かぐや姫はなかなか立候補がなかった。男子が立候補してくれたので,男子同士でせりふを言い合った。本校で使っているワークではないものに合った台詞である。盛り上がった。
 楽しい授業を目指すわけではない。学力向上を目指している。しかし,情報検索すると面白い話題があるということを知ってもらいたかった。自分で調査すると,学習はどんどん面白くなる。今日は『少年の日の思い出』を検索していて,中央大学杉並高等学校3年生の卒業文集に驚いた。9000字を超える卒業文集である。引用も注もきちんとした書き方である。このくらいの文章が書ける高校生になってほしいものだ。  


 






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