柳谷直明の教育日記

 教育活動の一部を公開しています。啓成中は令和4年3月に閉校。生徒全員が私の授業が楽しかったと! 有難い声でした。

 帝はなぜ? 中1国語81時間目

2022年10月28日 13時48分09秒 | 国語授業
 今日の優秀振り返り
 今日、かぐや姫と帝の和歌のやり取りを理解して、こんなに愛し合っていたのに別れないといけないなんてすごく切ない気持ちになった。しかし、最後までお互いをおもいつづけた二人がとても美しいと感じた。平安時代の恋愛もロマンチックだな、と思う。帝が御文と薬を燃やしたことについて、「思い出すたびに寂しくなるため、それほど姫を愛していた」、と○○は述べたが、○○さんは、「大切な思い出なのだから、なくさなくてもいい」と述べていた。確かに燃やしてしまうのは名残惜しいかもしれないが、わたしはやはり、帝の愛の故の行動だったのではないかと思う。愛の深い帝と優しいかぐや姫の恋愛には憧れる。
  
 授業記録
 今日は『竹取物語』冒頭文語文の暗唱。昨日の振り返り全体交流。討論。振り返りを行った。

 今日は上の振り返りが最もよかった。いろんな要素が入っている。自己批評,他者批評,作品批評,登場人物批評,引用,反論,主張などである。ただし,批評が多くなると「学習用語」使用が少なくなる。私の板書も同様である。教材内容が多くなると教科内容が少なくなる。教材内容7割,教科内容3割程度を目指したい。
 課題はなぜ燃やしたのかである。何を燃やしたのかと問うと,「火鼠の皮衣」という生徒が多かった。違う。何を燃やしたのかと再度問うても,正答はない。今日で竹取が終わるのに,「火鼠の皮衣」を扱うはずがない。まあ,これまでの授業では時間が足りなく,端折ってきたからしかたがないが。読んできていない。ぼやいていても仕方がないので,かぐや姫の手紙を板書した。
 誰が誰に贈った和歌か。反応はない。事前にかぐや姫の和歌を印刷して持たせていたのに読んでいない。まあ,仕方がない。分からないなら教えるしかない。
 そして,帝が書いた和歌を板書した。生徒が振り返りに書いていたように,何と切ない和歌だろうか。「涙に浮かぶ我が身」とは,まったく大袈裟だが,美しい比喩表現である。
 そして,帝の行動を深く読ませるため,討論させた。
 「御文と不死の薬を燃やすのに賛成は〇,反対は×を付けて,理由を書く。」
 賛成7名,反対8名だった。少数意見から発言させた。この遣り取りが上の振り返りにある。○○さんと○○さんも反論した。時間がなかったので,なぜ,燃やしたのかを40字でまとめさせた。それが帝の判断だからである。
 私も燃やしたいな。(^^)v

 振り返りを3分くらいで書かせて終了。振り返りの交流もさせたい。全体の振り返り交流を5分で切り上げないとできないだろう。

 82時間目は故事成語を使用した随筆を書かせる。教科書にある課題である。私の思い付きではない。
 故事成語と漢文を終えると,後期中間試験の試験範囲を終える。家庭学習をしていない生徒もいるので,かわいそうだから,学力テスト前後で中間試験対策をさせる。有難いと思ってもらいたい。そして,時間もないので,学力テストの解説は後にして,『少年の日の思い出』に入る。11月25日に公開授業があるので,『少年の日の思い出』を扱う。生徒たちの成長している姿を多くの人に見てもらいたい。

 ドキュメント交流が面白い。生徒の成長が見られると授業をしていても楽しい。生徒も楽しいだろう。ノート2冊目終了者が現れた。すごい。





 今朝はかぐや姫との別れにふさわしい空だった。別れは悲しいが,次の希望である。








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