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名邑十寸雄の手帖 Note of Namura Tokio

詩人・小説家、名邑十寸雄の推理小噺・怪談ジョーク・演繹推理論・映画評・文学論。「抱腹絶倒」と熱狂的な大反響。

♪ 偽札風 スクリューボール・ジョーク

2013年01月10日 | 日記
「公園のベンチで千ドル見付けた」

「それは、幸運だったね。現金だと、落とし主を捜し様もない」
「そこに居た浮浪者も、同時に見付けたんだ。それで半々にする事にした」
「公明正大な方法だ」
「千ドルを彼に渡すと、五百ドルお釣りを呉れた」
「理に適った別け方だ」
「でも、その 五百ドル札は偽札だった。浮浪者がそんな金を持っている筈もない」
「警察に訴えたのかい」
「いいんだよ。その千ドル札も偽札だった。だから五百ドルも、彼に返してしまった」

 公園のベンチに座るみすぼらしい浮浪者が、通りかかる紳士に話し掛けていた。
「だんな。ベンチで千ドル見付けました。宜しければ山分けしませんか」
「正直なお方だ。どうするのかね」
「千ドル上げますから、五百ドルお釣りを下さい」
 紳士は千ドルを受け取ると満面に笑みを湛えながら云った。
「いいよ。五百ドルあげよう」

「小額札の方が便利です。その五百にもう五百ドル足しますので、百ドル札十枚と交換して下さい」


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