84歳のオット母。
いわゆるおばあちゃんとよばれる年になっても、本当に綺麗な人でした。
うちに来る人、口々に「綺麗なおばあちゃんね。びっくりした\(◎o◎)/!」と、いうぐらい、綺麗でした。
私の子どもが小さかったころ、一緒に写っているオット母は、本当に綺麗です。
80過ぎてさすがに少し容色が衰えたとはいえ、オット母の妹(オットの叔母)と一緒にタクシーに乗った時に、タクシーの運転手さんは叔母さんの方がお母さんで、オット母の方が娘だと勘違いしたというぐらい、若く綺麗でした。
ところが、ここ、1年ぐらいに、芙蓉の花が1晩でくしゃくしゃになってしまうように、急にしぼんだようにただのいわゆる老人の容貌になってしまったのです。何より、なんていうのか、険しい表情や無表情な、変につるっとした感じ(しわはあるけど)
以前から、食後にコックリコックリするのはあったんですが、今ではこっくりだの、うとうとどころではありせん。食後はもうがっくり首が折れてしまって、時々顔を食器だのテーブルだのにぶつけたり、テーブルに突っ伏して手も前にだら~ん、ちっとやそっとの音では目をさましません。ヒマゴと遊んでいる時も寝てしまったりします。いわゆる傾眠っていうやつでしょうか。
今まで小食だったのに、こんなに食べるのと思うほど食べるし、甘いものを異常に欲しがり、なにより、今まで食べなかったものも食べたがるというか、歯が悪くてとても食べられないのに、固い骨付き肉をいきなりがぶっと噛んでしまったり、というのも気になります。
一番気になるのは、体の傾斜です。右前に少し傾き加減ではあったのが、斜め45度、前に30度ほど傾き、まっすぐ歩けず、背中の丸まりも急激にひどくなりました。
ひどい痛みではないようですが、背中も痛いようです。
ずっと、掛かっている内科があり、そこでは血圧の薬はいらないと言われていたのに、あそこの先生はだしてくれないと、胃腸外科で、無理やり(?)だしてもらい、急激に血圧が低下し、「内科の先生に診てもらったら?」といって、見てもらいました。
内科の先生は怒ってしまって、私なら絶対こんな強い薬を出さない。こんな量を出すなんて、信じられない。でも私の方は血圧の薬に関しては責任持てないから、出してもらった先生に言って加減してもらいなさいと言われたそうです。
そして、血圧の薬を出してもらった先生にそのことを伝えると、薬の量を調整するからと薬局で、「薬を半分に割って」出されたそうです。
血圧の薬を出してもらった医者は「肛門科」が専門で、そちらに掛かりたかったらしいです。そして、そこでは何か言うとすぐ薬を出してくれると、背中が痛い→骨粗鬆症の薬を出してもらい、自分では血圧が高くて目まいがするのだと、血圧の薬を出され、鼻血がでて、その薬のせいだとオット母は言い、耳鼻科でまた、薬をもらっています。
なぜ、内科でいつも血圧を測ってもらっているのに、そこで出されないのに、他でもらったのか?
以前は単に我儘だと思っていたんですが、最近本人が言うとおり薬が効き過ぎるのではないかと思うようになりました。でも、薬の飲み方はちょっと問題で、毎日「どれを飲もうか」といいながら飲んでします。
しかも、背中の痛いのが治らないからと、整形外科にも行ってリハビリもやっています。
そして、左足の指が痛くて歩けないと皮膚科に行っているのですが、(正確に言うと行っていた)一度ちらっと見たのですが、左足の爪が白くなって、何層にも積み重なって分厚くなっていました。爪水虫ではないかと思うのですが、そうではない、皮膚科の先生がひどいことをしたからだと言っています。
先日、どこそこが痛いから、どこそこに連れて行ってくれとオット父に言っていました。
黙って聞いていたんですけど、オット父が「どうせまた、先生の言うこと聞かないだから、行っても無駄だ。」と言って取り合わず、オット母が繰り返し、グジグジ言っていたので、
「どんなふうに痛いの?」と聞くと「痛くはないだよ、痛くはないだけど私はこれこれで…」と今までの事をぐだぐだ繰り返し、言いたいだけ言わせた後「で?今どこが痛いの?痛くないの?」また、同じ話の繰り返し。しばし、付きあった後「で?どうしたいんですか?」
「一番痛いところは?困っているのはどんなこと?」
「背中がどうこうだけど、誰々さんはこうなった、あの人はどこそこ行ってこういわれた…」
「で?どうしたいの?」
5回ぐらい
回ったところで、「日赤に掛かりたい」と言いだしました。
「じゃあいっしょに行きましょうか?でも、日赤は紹介状とは要らないですかね?」
「今背中の方で診てもらっている先生に紹介状を出してもらったらどうですか?」
「でも無くても掛かれるって聞いた」
「そうですか、じゃあ、私の掛かっている整形外科の先生は日赤に紹介しているから、一度掛かってみますか?」
「いいだよ、今の先生に聞いてみる。」
「じゃあ、その時に足の指の事もちゃんと言った方がいいですよ」
「これは関係ないだよ。そんなことしたら、ひどいことされる」
「どうしてですか?皮膚科の先生のところではしてもらえなかったんですよね。あれだけ盛り上がっていたら、歩くのが大変で、それで背中が痛いかもしれないですよ」
「でも見せたらひどくなる」
「じゃあ、ちゃんと、背中の痛みをもう一度先生に話をして、どうしたらいいか相談してみたら?日赤でちゃんと調べてもらいたいって言ったらどうですか?」
「でもそうしたら、誰々さんみたいに手術しても駄目かもしれない」
「でも、お母さん、痛いからなんとかしてほしいんですよね。背中が曲がってきたのは気になるでしょ?一度専門の先生に診てもらいましょうよ(こちらはレビーを疑っている)」
「診てもらったら、絶対手術されちゃう」
「大丈夫ですよ、いきなりするわけないじゃないですか。説明をちゃんと聞いてどうしたらいいか考えましょうよ。まず行ってみませんか?一緒に行きましょうよ」
「……」
「今の先生でもいいから、ちゃんとどうしたらいいのか聞いて、その通りやってみましょうよ。リハビリも言われる通りやってみたらどうですか?薬も飲みたくなかったら、これは飲みたくないけど、どうしたらいいですかってちゃんと聞いてみたら」
「……」
「家でごちゃごちゃ言っているんなら、ちゃんと掛かりましょ。その説明を聞いて納得出来たら、やりましょう。ちょっと待たされてもちゃんとやってみましょうよ。今のままで我慢するなら、それならそれでいいですけど、やるかやらないか、どちらかですよ」
もちろん、これゆっくり大声で話してます。完全私の肺活量アップの運動ですヽ(^o^)丿
と、そこで、それまで、黙っていたおじいちゃん。
「やるか、やらないか、じゃなくって、どっちをがまんするかだ!」
おばあちゃん、ぐうの音も出ません。
爪をどうして見せたくないのかよくよく聞いてみました。皮膚科の先生は「整形の先生に掛かればすぐ爪をとる手術をする」と言われたそうで、「それじゃあ、皮膚科の先生がひどいことをしたって散々言っていたけど、別に皮膚科の先生がないかしたわけではないですよね。」
「ひどいこと言ったじゃないか?爪をとっちゃうって言った!」
「だから、整形の先生ならでしょ?私も盛り上がって邪魔になるところだけでもちょっと削ってもらった方がいいと思いますよ。なんなら、私やりましょうか???」
「……」
「邪魔なところをとるだけでだいぶ違いますよ。少し、やすりで角を落としてみましょうか(腕がなるなるヽ(^o^)丿」
しかも、この機に認知症の検査をなんとか受けさせようとの魂胆です。
ずるずる後ずさりしながら、「……、いいよ、別に痛いところはない。掛かるほどではない…」
逃げられました!
次の日、丁度自分の整形に掛かる日だったので、出がけに、「一緒に行きましょうか?」半ば強引に連れて行こうと思ったんですが、……逃げられました。
その後、グすぐす言うことはなくなったんですけど、目論見はもろくも失敗です。
その後、「私は出来る」を見せたいらしく、いつもしないことをやろうとして、もたもた、うろうろ、はっきりって邪魔ですけど、うまくできなくっていろいろひっくり返しているのは、見えないふり、気づかないふりをしていますが、
どうやって、受診させるか、うろうろ、おたおたの姿を見ながら、頭が痛いです。
それに、その姿、胸も痛みます。