その日は、私はちょっと仕事が忙しく、いつも2時ごろパート先から帰って遅いお昼にするんですが、その日は2時半になってしまったんです。
ま、言うなれば、飢えていたんだす。
帰ったら、
ワッフルとかミニタイ焼きがラップに包んで置いてありました。
また、じじばばがどこからか、買ってきたかもらったかだななんて思って、その時はおばあちゃん曰く「
ホットプレート」とは結びつかなかったのです。
で!はよ、食べたいと、お昼御飯にがっつこうとしたら、うわ~、ばあばが奥からでてきちゃった。こういう時は碌なことがありません。かまわず、がっついておりましたらば、
の~~んびりした言い方で、「今日ね、洋裁の先生のところで、これを教えてもらっただよ。そこにおいたるけど(置いてあるけど)あれん、使い方を習ってきただよ」
とその話をべちゃべちゃしだして、食べながら、返事はなかなかせわしない。というか、一人でがっつきたいだす。疲れとるだす。
それなのに、要するにどうやって作るとか、材料がどうとかいっているわけですよ。
箱を指さして「あそこん、あるだよ。」作れって言ってるのかい???
「フ
レンチバターって知ってる?いつもよしこさんがいくスーパーでも売ってるしょ(でしょ)?」
「フレンチバター??初めて聞きました。」
「
はくりょくって知ってる?(ちょっと得意げ)」
「はくりょく?なんですか?」
「知らないの?お菓子ん作りん必要だだよ(お菓子を作るのに必要なのよ)」
「??はくりょく???」
「これんないと、お菓子が作れないだよ。特別な小麦粉だよ」
「薄力粉の事ですか?」
「それって、特別な小麦粉でしょ?」
「いえ、普通は薄力粉ですね、お料理なんかも薄力粉です。パンなんかは強力粉を使いますけど。お菓子用の薄力粉っていうのもありますけどね。」
「じゃあそれだ。で、蜂蜜ってのはどこで買う?
サラダオイルなんてないしょ(ないでしょ?」
「蜂蜜も普通ので良ければありますよ。サラダオイルはたくさんありますよね。」
そうしたらですね、サラダオイルがないと思って
洋裁の先生のところで「特別に」買ってきた。って言うんですよね。そのサラダオイルは焼く前に枠に塗るだけなんですよね。中に入れるわけではなく、単にくっつかないようにするだけだから、特別のものが必要ではないのに、ぐずぐずぐるぐる言いながら、奥からまた持ってきました。
はい、特別なオイル。
オリーブオイルの大瓶です。
それって、高級なものだかし、何でも便秘にもいいし、体に言いそうだから、お母さん、それ、食事の時にいろんなものにかけて食べたらいいんじゃない?
いったい、何を売りつけられてくるんでしょうね。「洋裁」の先生でしょうが。っていうのは、私の心の声です。
挙句、とにかくこれを食べろと目の前にぶらぶらさせるんですよ。
ちょっと私はイラっと来て(というか、いい加減我慢してますから、飢えを!)
「すみません、とにかくお昼を食べてもいいですか!(わしゃ、お腹が空いたぞえ、まず飯だわい、そのあと気が向いたら食べてやる)」
その間もべちゃべちゃ、つくった時のことをうるさくいっているんです。
で、挙句、なんだか材料の書いてある紙をぺらぺら(この人、なんでも、ベラベラ降るのが癖です。お金なんかをベラベラされるとすご~~く嫌な感じです)させて
「これ、買ってきてもらおうか」
「フレンチバターなんでないから、普通のでいいですか?他のもある物しか買ってきませんよ」
お味ですか??まあ、正直言って美味しくなかったです。味もないし、なんだか中は生っぽいし。タイ焼きも、やっぱりタイ焼きって皮の味が大事なんだって、感じました。
まあ、まずいとは言えなかったですがねえ。もう材料は混ぜてくれてあって、焼いてくれるのを見ていただけのようで、書いてある材料をみるとお砂糖がなくて、小麦粉が200グラムに、甘みははちみつの10gだけ。あとは、「フレンチバター」なるものが10gなんです。
とにかく、食感が…。
ま、いいです。はい、買ってきました。
刷毛も買って来いとのご命令でしたが、ワッフルの一つの枠に入るようにするには小さい筆を使わないと無理で、よくあるお菓子用のは幅が広すぎるし、なんなら、100均でと思って、それは買わず、材料も最少単位、バターも10gで切ってあるものを、そしてリーズナブルなものを買ってきました。(だって、本当に作るかどうか怪しいもんだわ)
心配なので、ちょっと道具もどんなもんか確認
ちょっと怖いのが、手元スイッチがなく、コンセントの抜いたり、入れたりで加熱すること。
出来るのかなと懐疑的でしたが、
こちらがお初のもの。
はっきりって先生のところでつくったのよりも美味しかったので、ほめちぎっておきました。
そお~って満更でもない顔でいましたが、2日後
しかも刷毛も買ってきてありました。
買ってきた小麦粉は500gのもので、そろそろなくなるころと、丁度小麦粉が安く売っていたので、買ってきて台所の台の上に置いておいたら、無くなっていました。おじいちゃんが自分のところの棚にしまったんですって。
おばあちゃんは、まだたくさんあるのになんて言っています。
先生の作ったのよりも美味しいと言ったら、おじいちゃんが、「卵も砂糖も入れたよ」と澄まして言いました。おばあちゃんは?そうだった?と怪訝な顔。
……
え~~~と、
ワッフルはじいじの作だった!チャンチャン!!!
で、
3回目は今のところありません。ハイ!