それから1週間位して、朝起きて便所に行こうとしたら、腰が立たない。ようやく這うようにして用を済ませ、この事を幕舎の者に言うと
「お前、休んで医務室に行けよ」とみんなが心配してくれた。医務室で診察を受けると、「よく分からないが、脊椎カリエスの疑いがあるから、保養所に行け」と軍医が言う。
早速手続きをしてくれたので、行くことにしたが、荷物といっても雑嚢と飯盒位持って、トラックでチャンギー刑務所からチョット先のゴム林の中のアタップ葺きの長屋みたいな保養所に入った。
ここは準入院といった格好で、毎日軍医が診察して注射などを打ってくれるが作業は無し。それでも自活の農場があって野菜作りに経過の良い者は、時たまに出されることがあった。
注射はよく打ってくれたので、左右の腕の第2関節の上のところは皮膚が硬くなって後では衛生兵が苦労するようになった。聞けば薬がないので、椰子の水を注射しているのだとも言っていた。
ここに入ってから、よく眠った。3日間位昼も夜も飯上げ当番に出る以外は眠っていた。同室の者が
「斉藤、お前よく眠るなあ。お前のように眠る奴、見たことがない」と言うほど眠った。きっと今までの疲れが出てきたのだろう。
「お前、休んで医務室に行けよ」とみんなが心配してくれた。医務室で診察を受けると、「よく分からないが、脊椎カリエスの疑いがあるから、保養所に行け」と軍医が言う。
早速手続きをしてくれたので、行くことにしたが、荷物といっても雑嚢と飯盒位持って、トラックでチャンギー刑務所からチョット先のゴム林の中のアタップ葺きの長屋みたいな保養所に入った。
ここは準入院といった格好で、毎日軍医が診察して注射などを打ってくれるが作業は無し。それでも自活の農場があって野菜作りに経過の良い者は、時たまに出されることがあった。
注射はよく打ってくれたので、左右の腕の第2関節の上のところは皮膚が硬くなって後では衛生兵が苦労するようになった。聞けば薬がないので、椰子の水を注射しているのだとも言っていた。
ここに入ってから、よく眠った。3日間位昼も夜も飯上げ当番に出る以外は眠っていた。同室の者が
「斉藤、お前よく眠るなあ。お前のように眠る奴、見たことがない」と言うほど眠った。きっと今までの疲れが出てきたのだろう。