方状節理と柱状節理、違いが理解できました。柱状節理は字の通り柱状に縦に亀裂が入っています。断面は六角形が多く、四角八角もあるようです。見過ごしていましたが、東尋坊も柱状節理である事を知りました。こちらは巨大で、清津峡は繊細な感じがします。
昭和60年代に大規模な崩落があり、渓谷道は立ち入り禁止になり、通常は見る事が出来なくなっていました。平成8年(1996)10月に渓谷に添った山腹に「清津峡渓谷トンネル」 が誕生しました。渓谷に添って立ち並ぶ清津峡温泉の先にトンネルの入り口があります。かなり広く造られたトンネルで、渓谷の見所にあたる所に横穴のテラス、四ヶ所の見晴所が作られ外界が垣間見られます。と言っても、視界は限られ、渓谷から自由に見られた頃とは趣が違うのでしょうが、以前の事は知りませんので、写真で想像するしかありません。
それでも、渓谷の一端でも見られるようになった事で、ヨシとしなければなりません。窓から渓谷をのぞき込むと、かっての道が残っていて、歩行できそうなのですが・・・。
雪が見えますが、この年平成9年(1997)は大雪の年で、トンネル開通のニュースを見て早速行きました。5月GWの撮影です。登山道は残雪が多く、途中の橋が冬季の撤去のままで、湯沢方面へ行かれず、途中引き返しています。
落石の危険があっても自己責任で進入出来ればとも思いますが、管理者としては、許されないのでしょう。どんなに頑丈に出来ていても、長い年月の間に自然は風化していきます。富士山の崩落を食い止めるのに、補強の努力がされていると聞きます。まして、人工的な浸食があれば、加速度的に崩壊は進みます。温暖化により、北極の氷が減り、各地の氷河が後退しています。数千年、数万年の破壊的変化を、人間は、数年数十年の間にやってしまいました。
破壊は加速度的に進行する事を、“解っちゃ居るけどやめられない”など、言っていられる場合ではないと思うのですが・・・!