今の会社の社長から授かった本。
最近まで仕事で手いっぱいで本を読む気力がなかったが、ひとりで焦っても仕方ないという認識、まわりと以下にうまく連動しなければ機能しないというのが見えてきたタイミングで、参考になる本ではあった。
まあ、満員電車で二日で200ページ、今日のこりの50ページをよんだ。
朝礼や月次の実行計画を立てる意図というのが見えてきた。
会社全体としては、新規事業の開発もスタートし、主力の携帯サイトの運営は、格営業、担当サイトを持ち、全体をみることになってきてるし、
管理部は少数精鋭であるのも京セラの初期ににてるし
SNSのラジオ放送や、iTunesなどへの展開も大きくなりそうであり、今年はいろいろ仕込んだなという実感はある。世界的な不況を予測はしてなかったかもしれないが、大規模な資金調達が難しくなる前に、うまく仕込んだというのはある。
京セラの経営方法について書いた本である。
京セラというと、
東の富士通、西の京セラ
と、厳しい電気電子系の会社としてあげられることがある。
電子部品の価格の競争の激しさもこの本から読み取れる。
製造部門の努力も考えて
「安易に価格をさげるな」
と営業部門にことあるごとにいっている。売れればいいという論理ではない。
経営者としての稲盛氏は
経営者と労働者の対立
営業と製造の対立
みたいなものに、かなり頭を悩ませてきたみたいだが、
・会社全体の中でどれだけ貢献しているか、採算表でわかるようにする。
・部門ごとのやりとりは、部門ごとに部品やサービスを売り買いすることで、部門ごとの付加価値を明白にする。
・ただし、部門間の価格の取り決めは、市場の論理だけではなく、製造部門、営業部門、それぞれの立場をくみ取ったうえ、公平な価格を設定する。
という会計の仕組みを導入した。
アメーバ経営の本質は、大企業の中で自分の部門がどれだけ利益を生み出してるかを視覚化し常に経営者の視点をもった小集団が集合することにより大きな利益を生み出していることにある。
部門ごとの採算性をとると、どうしても自部門の利益に走り全体が見えてこなくなる担当部長とかがでてくるが、そこを厳しくチェックし常に会社全体と部門全体のバランスをとることが大事だと説いている。
注目すべきは、採算表の項目である。
非常にシンプルでわかりやすい。
一枚の紙で、各部門、各事業部の付加価値や必要経費の上限がわかるように工夫されている。
営業の立場、製造の立場で、その仕事をどのように評価すべきか、採算表に落とし込まれてるのがわかる。これは、何年も繰り返し各部門のリーダが、正当な評価を求めて議論を繰り返してきた形跡がうかがえる。
会社が大きくなり組織的に問題が生じたときに読み返すとヒントが得られるような気がしてきた。
現在の会社は製造業とは毛色が違うが、
システム部門の評価
営業部門の評価
経理部門の評価
というの公平に見通しよく考えていくことは重要かなと思った。
ただ、これはマニュアル本というよりは、考え方をしめした本であり、採算表みたいな評価の軸は、自分たちで考えていく必要があるきがした。