目から得る情報は、脳に届く情報の80%以上を占めます。目は社会生活を営むうえで大事な器官です。
ロービジョンという言葉をご存じでしょうか。疾患、事故などにより、矯正しても視力が得られない状態を意味します。WHO世界保健機構は矯正視力0.3~0.05をロービジョンと定義しています。
普段、日常生活していると、見えることが当たり前のように感じる方も多いと思います。裸眼視力が悪いことを「目が悪い」と表現される方もいらっしゃいますが、それは間違った表現です。ロービジョンとは、眼鏡等で矯正しても社会生活に支障のある視力の状態です。最近では拡大読書器などの様々な器具や、ユニバーサルデザインといわれる視覚障害者にも優しい建物が増えてきたのは喜ばしいことです。
視力が失われた状態を自分でも体験しようと、目を閉じたまま妻に手を引いてもらいながら外出してみました。
すると。。歩いているうちに方向感覚がよくわからなくなり、ほんの2センチの段差も恐怖に感じました。
目から入る情報は極めて重要です。視力のある方は、光を感じることに感謝しないといけません。と同時に視力を失われた方々への配慮をしないといけません。
医学が進んだ現代も治療が困難な病気はたくさんあります。
医療者として、それらの病気を克服する研究と世の中に広める努力はこれからも続けたいと思います。