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SCILABによる制御系設計 その11

2017-03-22 21:37:39 | 工学
Scilab 11
さてさて、専門的なブログとなっていますが、皆さん理解していますか?
実は、私もあやしいです。
そもそも、複素平面 って 何?
ということや
ラプラス変換 演算子 など ????? かもしれません。
イメージしやすい例題で解説しても良いのですが、とりあえずscilabの使い方
という視点でやっています。
前回まで、伝達関数表現の 極配置 について見てきました。尾形先生の教科書ではこの後、4−3で「根軌跡上の任意の点に対応するゲインKの値を探索する」、4−4「非最小位相系の根軌跡」4−5「条件安定システムの根軌跡」4−6「むだ時間があるシステムの根軌跡」と続きます。
探した限り、matlabであるrlocusに対応したのがscilabでの対応が難しいため(やろうと思えばやれますが。。。)
ここらへんは飛ばします。(おまえわかってないから飛ばすのか! という声が聞こえますが)
で、根軌跡によって 当ブログの本題の制御系の設計をやってみましょう。
つまり参考書は4−7「制御システムの性能を補償するための根軌跡によるアプローチ」です。
制御システムは このやり方は1)モデルが与えられている そして 2)根軌跡がわかるので 3)補償する制御器を与えてやり 4)MATLABやscilabで評価してやる。
ということになります。 具体的に例題で見ていきましょう。
4−7−1 として 根軌跡による 位相進み補償がまず最初です。。。
zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
寝てますね
あきらめましょう
結局、設計は位相進み補償、位相進み遅れ補償、などを机上でやり
ステップ応答で比較しているのに上記4)をやっているということです。
例題4−13の結果を示して今回は終わりにします。すみません
s=poly(0,'s');
-->Ht=1.06/(s*(s+1)*(s+2));
-->H=syslin('c',Ht);
-->evans(H,100);
として、まずHtという補償前の前向き伝達関数を与えてその根軌跡を見る。
すると



こんな感じの根軌跡が得られる。
補償器を設計して(設計は尾形先生の本に譲る)
->Gt=0.9656*(s+0.05)/(s+0.005);
これが補償器
-->GH=Gt*Ht;
直列にして
-->G=syslin('c',GH);
-->clf()
-->evans(G,100);
警告: evans: 曲線は最初の 2000 個の離散点に丸められています。
あれ まあ良いか


となり補償後のものが得られました。この評価は、ステップ応答の比較をしてみると


あらら 何かおかしい
今回はここまで 修正してまたアップします。


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3 コメント

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伝統と先端技術の融合 (マルテンサイト千年)
2024-07-21 11:29:16
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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信頼性工学的視点 (特殊鋼流通関係)
2024-08-02 13:17:27
私の場合「材料物理数学再武装」を読んだのが非正規分布系の確率密度関数に興味を持ったからだ。品質工学かんけいの怪しげなサイトで「ドミノ理論」なる政治的なにおいのぷんぷんする内容が大体的に語られていたころだった。破壊力学的な確率密度関数がそれにあたるが、ワイブル関数も一つの近似形態だという認識だったのは感動した。
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ハイブリッド哲学 (フリクションエンジニア)
2024-08-02 20:23:59
「材料物理数学再武装」なつかしいな。番外編の経済学のアダムスミス国富論(神の見えざる手)における、価格決定メカニズムの話面白かった。学校卒業して以来ようやく微積分のありがたさに気づくことができたのはこのあたりの情報収集によるものだ。ようはトレードオフ関係にある比例と反比例の曲線を関数接合論で繋げて、微分してゼロなところが上に凸のところの最高峰となり全体最適だとする話だった。

まあ簡単に言うとシナジーということで
 1+1=2  だけではなく
 1+1=3  という世界を
数理的に表現しようとしたもののように受け止められる。
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