叢雲会ブログ

叢雲会 刀匠達の四方山話

権威?     ひむかのクニマサ

2009-01-05 21:50:13 | Weblog
青鬼は権威ある新しい展覧会を欲しているみたいですね。
しかし、ローマは1日にして成らずというではないの?現代刀を審査するにふさわしい審美眼をもって審査し、それが歴史を刻んだ後、やがて権威をもつようになる、という流れが必要で、いきなり権威ある展覧会なんてできっこない、と思うけれど?

歴史ある新作名刀展にはいまだ権威はある...と思うけれど昨年の出品者の激減という事実があり、率直に言って現在、展覧会としての存続の瀬戸際に立っていると思います。

私も新作名刀展で特賞を取ってやろう!という意欲がなかなか盛り上がってこなくて本当に辛い。もっと出来そうなのに、こんなものでよいか、などと簡単に妥協してしまっている...。
単純に結果を競っていた数年前が遠い昔のように感じられます。

それにしても私の業は大したレベルに達しているわけではなく、作品作りへの執念と根性だけが取り得だっただけに危機感を持たざる得ません。
居合での使い易さとか、試し斬りでの刃味とかにも結構ワクワクしてしまって、地鉄造りや刃文の構成などに新味を出せないでいます。

またどこかで、魂を揺さぶられるような名刀を見せてもらって、作刀へのモチベーションを上げなくてはなりませんね。