笹狩り刃についての3回目、今回は新品の笹狩り刃について。
理論については又後ほど!
うちにはツムラの2種類のパッケージが有りますがどちらも同じ様な物。
そのパッケージの裏には取扱説明書みたいな記述があります。
今まで読んだ事はありませんので改めて確認。
☆目立て直しの注意事項。
上の説明が笹狩り刃の目立て。
45~50度と言うのは狩り歯先端の角度と言う事で、
チェンソーで言う所の40~45度と言う事に成ります。
☆注意事項
どちらも内容は同じでオレンジの方には項目5が無いだけ。
☆実測
写真の様な測定器で横刃の角度を実測すると48度位
当然ですが、メーカーの指定値45~50度の範囲内に治まっています。
☆新品
新品の狩り刃は刃先が鋭利な様に見えてそうでも無い。
チェンソーの上刃に当たる部分はあまり良い状態とは言えません。
草地の場合はそのままでも使えるが、笹地では刃先の修正研磨をするしないで差が出ます。
笹狩り刃を間伐に使う場合はアサリ出しの後必ず研ぎ直しが必要です。
写真の上は新品にアサリを出しただけ。下は刃先の修正研磨後。
アサリ出しをすると背が傾くので平ヤスリで背落としを行います。
間伐で笹狩り刃を使う時は新品でこの様に目立てをした物を用意します。
こちらの写真はアサリ出しをしていない新品で刃先の状態が分かりやすいでしょう。
写真上の狩り刃は刃先が下なので写真下とは逆方向ですが、背の部分がプレスで打ち抜いた
ままの状態である事が分かります。
☆ヤスリホルダー
笹狩り刃にヤスリホルダーを使う方は他にいないかも知れませんが、村人は使うんです。
理由は複数有るので後ほど!
☆アサリ出し
アサリ出しは角を丸めたレール上でこの位の角度で行います。
レールに角がある状態で新品の狩り刃のアサリ出しをすると新品の刃先は固いので
折れる事があります。
それから、鉄のハンマーで狩り刃を叩くと刃先が潰れるので村人は銅ハンマーを使います。
狩り刃を押さえる左手には必ず革手袋を着用。
☆鋸袋
目立てをした笹狩り刃は危険なので鋸袋に入れて携行。
地ごしらえは作業中に狩り刃の交換も有るので、現場の分かりやすい所へ放置。
長く使って居ると狩り刃の先が当たって裏側に穴が空きます。
チャックは使って居ると動きが悪くなるので定期的にCRC。
丸やすりは7ミリ8ミリが一般的ですが、淡々と刈り払う場合、刃先の1~2ミリでほとんどの仕事をしていると思いますので、潅木交じりでは5~6ミリで代用?しても問題ないと思ってました。もっと細くても猫背にならずに、切先が立っていればOkじゃないかと?ただし、ススキや萱を大量に刈るときには、懐の深さが能率が上がるような感触があります。
それにしても、ヤスリがけの「面」が、きれいですね。
ヤスリホルダーを使っても20%出しに成るかは分かりません。
ソーチェン用のヤスリホルダーは最大で5.5mm用まで。
私は4.8mm用のヤスリホルダーに6.3mmの丸ヤスリを付けております。
ソーチェンの場合はホルダーをデプスに当てた状態で使いますが、
笹狩り刃ではまったく状況が違います。
ヤスリの突き出し量はホルダーをどれだけ傾けるかと言う感覚次第なんです。