梅が咲いて

温かい部屋で
暖かく並ぶ雛段の横で
心あたためてくれる
梅の花が咲いた
寒い外の景色が
暖かい春に感じた

デジブック 『雛祭り』

デジブック 『雛祭り』

雛段で教えられる

人は結婚から始まる
人となるまで
使え、働き
楽を「芸術」を学び
食を大切に
そして、老いる
その老いるの
は翁のお顔が
すべてを表している
じっと胸に手を当てて
考えて・・・見つめる。

ひな飾り

木目込み人形の雛段は
我が家の宝物
人生一路を感じさせて
現在の地点の
幸福感をふかめてくれる
そのフィーリングを
妻と友と
食べながら・話しながら
分かち合うことに
雛たちはにこっと
微笑む

作品展

老人大学作品展が
開催されている
老いとはいえ
見事なできに
心打たれる
心穏やかな作品
意欲あふれる作品
遊び心豊かな作品
おれもこれも
作者の顔が浮かんでくる

学園発表会

懸命に磨いた歌声が
響いた合唱クラブ
歌声に
幼き時代の哀愁を
のせて
会場いっぱいにする

思いもよらず

生徒さんの作品
まとまらないまとまり
ごつごつとした
なかに
力強さを感じる
壊れていても
壊れていない
美しさに
心が止まる
創ろうとしても
創れない戸惑い
そこに働く
創造の力を
感じる

寒さの根室色

冬の根室の色は
あわく・深く・想いをふかめる
冬の寒さの中で
凍ったたくあんを
カリカリ食べて
真っ赤に燃えた
薪ストーブに家族が
円なって塊り
それぞれの一日を過ごす
その時の根室の色を
昨日、感じた

海が凍る

幼い時、根室港に厚い氷が
一杯入り込んで
寒さを一段と厳しくした
その氷の上は通学路に
なったり
コマイ釣りの最高の場でもあり
氷が流れだすと
格好のいかだ遊びの場であった
今はその面影もなく
また、氷が張り詰めたとしても
その氷の上へは上がれない
今はその美しさを
想いを深く眺めている

パン焼き

オリンピックの映像を
見ながら、悔しくなったり
嬉しさに跳ね上がったり
人の神業に燃えたり
想いが膨らんで
きっとこんな時
パンを焼いて
膨らまそうと
捏ねてはテレビをのぞき
焼いてはテレビにみとれ
ふうわりとパンの香り
日本が勝った
パンは膨らんだ