面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

安倍晋三と金正恩の知恵比べ

2019-05-09 09:25:26 | 北朝鮮・韓国
安倍晋三は膠着状態の拉致問題を解決するために、無条件で金正恩と日朝首脳会談を行いたいと繰り返し述べている。これは拉致被害者家族に時間がないからだ。横田めぐみのご両親は高齢で父親の滋は病気で入院中だ。

ほかの拉致被害者家族も高齢ですでに鬼籍に入られた方もいる。拉致被害者にせめて一目でも会わせてやりたい。

それとトランプの対北朝鮮方針が定まったからだ。トランプは最大限北朝鮮に経済制裁はするが、戦争をするつもりはないようだ。犠牲や戦費を考えると馬鹿馬鹿しいのだろう。そして対北朝鮮戦争に勝っても得られるものはない。

北朝鮮にあるとされる地下資源は疑わしい。そんなものがあるならあそこまで貧乏国家であるはすまがない。採掘の資金や技術がないというのも疑わしい。つまり大した資源はないのだ。

北朝鮮で革命やクーデターが起きる可能性はほとんどあるまい。人民は抵抗する力もないし、軍がクーデターを起こしても先がない。クーデターの末路は韓国に吸収合併されることだ。特権を維持するには金一族の体制でやっていくしかないのだ。

それらを考慮すれば拉致問題解決には対話、交渉が必要だとわかる。北朝鮮は潰れないのだから、外交でやるしかない。

金正恩は安倍晋三を嫌っているようだが、第二回米朝首脳会談は決裂し、トランプは北朝鮮の核放棄なくして経済制裁を緩和するつもりがないことがわかった。金正恩は核を放棄すまい。あれほど苦心惨憺して手に入れた核兵器なのだから。

金正恩は後ろ楯をロシアに求めたが、プーチンから色好い返事は得られなかったようだ。ロシアの歓迎行事をキャンセルまでして予定を繰り上げて帰国していることからそれは窺える。

ロシアは経済がアキレス腱だ。そのためこれ以上米国と対立するわけにはいかないのだ。

支那は経済に余裕はあるが、米国との対立で北朝鮮を支援することはできない。関税引き上げは経済に打撃だ。何とか米国を宥めたい。北朝鮮を構う余裕はない。

韓国の北朝鮮の傀儡と言って良い文在寅は北朝鮮支援がしたくて仕方ないが、米国の許可が得られなければできない。金正恩にしてみれば相手にするだけ無駄と言える。

そこで日本だ。金正恩は日本も米国の許可が得られなければ大々的な支援、日朝平壌宣言に基づく賠償はできないとわかっている。しかし拉致問題を餌にすれば少しは金を引き出せるのではないか。金正恩はそう考えてもおかしくはない。

この条件で安倍晋三は金正恩と交渉をしなければならない。経済制裁の全面解除は無理だが、日本独自の制裁緩和を餌に拉致被害者を奪還しなければならないのだ。

それゆえ記事タイトルの「安倍晋三と金正恩の知恵比べ」だ。

ブレーンから知恵を求めるにしてもなかなか良い案はない。一度独自制裁を緩和し朝鮮総連中央本部施設を還してやっているのだ。

朝鮮総連中央本部施設は借金の形に没収するのが筋だったが、安倍晋三はわざわざ配慮した。しかし一人の拉致被害者も奪還できなかった。安倍晋三の失政だ。

大規模な制裁緩和は米国が許さない。せっかく北朝鮮を追い詰めたことが台無しになるからだ。小規模な制裁緩和は食い逃げされかねない。大規模な制裁緩和でも食い逃げはありえるか。

北朝鮮は金正日が日本人拉致を認めて謝罪したのに「賠償金」が得られなかったことに不信感を持っている。まずそれを何とかする必要もある。ここまで難しい条件なのだ。

安倍晋三には金正恩が首脳会談に応じれば、拉致被害者を奪還する算段があるのだろうか。

米朝同盟はあり得ないか

米国と北朝鮮の「野合」はあるか

拉致敗北。それを防ぐ手立てはあるのか

で繰り返し懸念を述べてきたが、それは北朝鮮が支那を裏切り親米国家になることだ。それ自体は結構なことだが、拉致問題解決は棚上げされ、米国の「命令」で北朝鮮に巨額の「賠償」をさせられないか心配していた。韓国に「経済協力金」を支払わされたように。

トランプにはその考えはなさそうだ。安倍晋三が持ち出すこともないだろう。だからなおさらわからない。安倍晋三はどのような「交渉」をして拉致被害者を奪還するというのだろう。


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