面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

米国と北朝鮮の「野合」はあるか

2019-02-10 22:17:54 | 北朝鮮・韓国
~~引用ここから~~
米朝首脳再会談、ベトナムのハノイで トランプ氏表明

【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領は8日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と27、28両日に開く会談の場所がベトナムの首都ハノイに決まったと明らかにした。ツイッターで「金委員長と会って平和への歩みを進めるのを楽しみにしている」と表明した。米朝は6~8日に続いて実務者協議を首脳再会談の前に再び開いて詰めの調整を急ぐ。

トランプ氏は5日に米議会で一般教書演説し、米朝再会談を27、28両日にベトナムで開くと表明していたが、開催都市には言及しなかった。米メディアによると、北朝鮮側は大使館のあるハノイでの開催を要求する一方、米側は2017年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催実績がある中部ダナンを希望していた。米側が譲った格好だ。

トランプ氏はその後、ツイッターに「北朝鮮は金委員長のリーダーシップのもとで経済大国になるだろう。彼がどれほど有能か私はよく分かっている。北朝鮮は経済のロケットになるだろう!」とも書き込んだ。

米国務省は8日、ビーガン北朝鮮担当特別代表と北朝鮮の金革哲(キム・ヒョクチョル)元駐スペイン大使が6~8日に平壌で協議したと発表。トランプ氏は「とても生産的な協議だった。2回目の首脳会談の日程について合意した」とツイッターで明かした。

国務省によると、8日までの実務者協議では完全な非核化、米朝関係、朝鮮半島の平和構築について話し合った。ビーガン氏は8日、専用機で平壌からソウルに戻った。ビーガン氏は9日、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相ら韓国政府関係者と会談した。訪韓している日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長らとも会い、北朝鮮との協議内容を説明する見通しだ。
~~引用ここまで~~

米国と北朝鮮は「和解」に向けてひた走っているように見える。しかし以前は下記引用のようだったのだ。

~~引用ここから~~
北朝鮮が崩壊して困るのは「地上で唯一」金正恩だけ

(略)
トランプ大統領による「北朝鮮悪行」の列挙
実はアメリカのドナルド・トランプ大統領自身も昨年11月8日の韓国国会演説で、金正恩政権の悪行の数々を列挙している。

「10万人の北朝鮮人が強制収容所で強制労働させられており、そこでは拷問、飢餓、強姦、殺人が日常だ。反逆罪とされた人の孫は9歳のときから10年間、刑務所に入れられている」
「正恩の過去の事績のたった1つを思い出せなかった学生は学校で殴られた」
「外国人(日本人拉致被害者を指すと思われる)を誘拐し、北朝鮮のスパイに外国語を教えさせた」
「神に祈ったり、宗教書を持つクリスチャンら宗教者は拘束、拷問され、しばしば処刑されている」
「外国人との間の子供を妊娠した北朝鮮女性は堕胎を強要されるか、あるいは生んだ赤ん坊は殺されている。中国人男性が父親の赤ん坊を取り上げられたある女性は『民族的に不純だから生かす価値がない』と言われた」

トランプ大統領はさらに、「米艦『プエブロ』の乗員を拿捕し拷問した」、「軍事境界線付近で米軍のヘリコプターを繰り返し撃墜した」、「米偵察機を撃墜し、31人の軍人を殺害した」などなど、北朝鮮の国際的な無法ぶりも例示して見せた。
(略)
~~引用ここまで~~

米朝同盟はあり得ないかで書いておいたように、米国が北朝鮮と「和解」することは考えられないことではないのだ。日本政府も制裁一辺倒から国交樹立を匂わせる発言をしている。他ならぬ安倍晋三の施政方針演説で、だ。

米国の理念からすれば北朝鮮との和解はありえない。米国人オットー・ワームビアの死の責任追及もある。しかし米国はナチスドイツと大日本帝国を潰すために本来ありえないはずのソ連と手を組んだ。そのソ連との冷戦を有利に進めるため支那と国交を回復した。そして今度はその支那を潰すために北朝鮮と「野合」する。ありえない話とはいえない。

米国の覇権を脅かす可能性のある國は今や支那だけだ。ロシアも軍事的には手強いがGDPは韓国にすら劣るのである。米国の覇権を脅かす可能性はない。

その支那を潰すために北朝鮮は最高の駒だ。北京に近く、陸軍大国で、核兵器さえ持っている。米国が北朝鮮の核武装を認めるかはわからないが、もう黙認しているのではないかと思ってしまう。

また北朝鮮の軍隊は強いのかよくわからない。朝鮮戦争の際は米軍を日本海に追い落とすあと一歩のところまでいった。紛れもなく強力な軍隊といえただろう。しかし今はどうか。軍事優先で国内のリソースを軍隊に注ぎ込んで来たが、経済崩壊と経済制裁で軍隊に回す金はない。腐敗も酷いと聞く。

しかしそれでも実際に戦争になれば案外強いのかもしれない。米国国防省(あえて国防総省とは書かない)はシミュレーションをしているだろうが、その結果は一般には漏れてこない。戦争になれば脱走が相次ぐのか、力の限り戦うのか自分には全くわからない。100万人の陸軍と核兵器で外交の裏付けになれば良いのだろうか。

北朝鮮としても支那を裏切り米国側に付くのは国家政策の大転換だ。易々とはできない。しかし金正恩は金正日が死んで最高権力者になってもしばらくは支那を訪問しなかった。「属国」ではないという無言の表明かもしれない。今では4回も訪中しているが。

これが日本にどう降ってくるか。米国と北朝鮮の「野合」で日本は置き去りにされ、拉致問題は数人の帰国で「解決」ということにされ「日朝平壌宣言」に基づき「賠償」だけさせられるのではないか。それを怖れている。

まず他ならぬ安倍晋三が信用できない。拉致問題に早くから取り組んでいたことにより首相の座を射止めたのに第二次内閣発足以後6年。何の進展もない。日本の朝鮮統治の「賠償」を明記した日朝平壌宣言を破棄することがない。北朝鮮との国交樹立をことあるごとに匂わせている。

拉致被害者を見捨てるのではないか。そんな懸念は日に日に強まるばかりである。

米国が北朝鮮進攻を決め、自衛隊も出兵することになっても、北朝鮮を潰すことが日本にとって最良だと思うのだが、そう都合よくはいかないらしい。トランプは北朝鮮進攻をするつもりは全くないようだ。米兵の命と戦費を浪費することが馬鹿らしいのだろう。占領統治も金が掛かるばかりで旨味はない。それなら「野合」することが賢明というものだ。

そうなると拉致被害者は還ってこないし、日朝平壌宣言に基づき「賠償」させられる。国家予算から1兆円以上。外務省のODA。他の官庁から様々な名目で様々な援助。アジア開発銀行などからの迂回融資。日本企業の北朝鮮進出、莫大な投資。

考えるだけで目眩がしてくる。だがありえない悪夢ではないのだ。米中国交正常化で日本と支那は上の通りの関係になった。あるいは韓国もそうかもしれない。一度あったことが二度ないとはいえない。何より日朝平壌宣言を破棄しない安倍晋三は信用できないのだ。

日本と日本人にとっての最悪の悪夢を回避するのにこれといった策はない。日本人が悪夢がありうると知り政府にそれだけはするなと圧力を掛けること以外思い浮かばない。

まずは知ろう。


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