前日に降った雨の心配も余所に、空はすっかり晴れています。今年の7・18は平日に当たるのですが、それでも自分は“祈りの夏”を過ごします。
いつものように中書島駅で宇治線に乗り換えるのですが、この日の目的地は六地蔵駅。
叶うならば直接、第1スタジオ跡地まで出向き、お祈りを捧げたいのですが、近隣住民の意向と京アニからの要望で、それは叶いません。なので、六地蔵駅のホームからこの想いを届けようと考えている自分です。
あのショッキングな出来事から6年。
ジリジリと照り付ける陽射しと耳に残るセミの鳴き声は6年前と変わらず、凄惨な現場の記憶が否応なしに蘇ります。人は働いて、食べて、そして日常を過ごしていく中で、少しずつ記憶が薄れていくのかも知れません。自分も日々の暮らしの中で笑ったり怒ったりする事も増えてきた事でしょう。それでも、この季節が近づくと、どうしても思い出してしまいます。
六地蔵駅のホームから第1スタジオの在る方角に向かい目を閉じます。この想いが天に届いているかどうか、それは解りません。それはきっと、自分自身を納得させたいだけなのかも知れないですね。
「この1年、自分はアニメを楽しんで過ごせました。これはあなた方の志に沿ったことだったでしょうか?」「この先も自分はアニメを楽しんで、また来年、こうして報告ができますように」___
心静かに祈りの時間が過ぎていきます。
お祈りを終え、次の電車を待っている自分に女性の声が掛かります。駅ホームからも見降ろせるのですが、付近には報道各社が集まっているのが伺えます。もぅ年中行事なのかも知れないですね。
その女性には昨年にも声を掛けられた記憶が残っています。これで3年連続。取材を受けるのは問題ないのですが、こちらの言う事など然程、変わり映えしないのですけどね。3年前には同局ローカルでオンエアされたりもしたので今更、自分のⅤTRなど使える筈もないでしょうに、ね。
でも、なんとなぁ~く「今年も取材を受けるのかな?」などと、事前に予想をしている自分もいたりして、小恥ずかしいです。
さて。六地蔵駅でお祈りを済ませた自分は宇治へと移動します。
宇治駅ホームから見える「お茶と宇治のまち歴史公園」にあるモニュメント「志を繋ぐ碑」にも各種メディアの方々が集まっています。来訪者が訪れると集まり、取材が終わると散開する。毎年思うのですが、この行動が妙に滑稽でお祈りに集中できないのです。
来年はアクスタでも翳しながらお祈りでもしちゃいましょうかね。それとも逆取材も敢行しちゃいますか!
その後、維持神社、宇治上神社とお参りし、「ダイニングきく」さんに向かう途中、久美子ベンチで・・・
誰かが供えたのでしょう、一輪のひまわりに想いの深さを感じました。
「きく」さんでカレーを頂いた自分は縣神社から「日の出園」さん、「喜撰茶屋」さんと買い物し、「観光センター」で小休止。
「伊藤軒」さんで買い物を済ませた自分は改めて「志を繋ぐ碑」を訪れました。午前中の訪問時には集中出来なかったので、気を取り直しての再訪です。
どうやらメディアの方がお一人。モニュメント撮影されておられました。この状況なら自分も集中してお祈りすることが叶います。
果たして自分がいつまで続けられるのかは解りませんが…。自分はできる限りアニメファンであり続けたいと思うし、宇治の街を訪ね続けたいと願っています。
京アニがこれからもアニメを創っていくという覚悟を示すなら、自分はそのアニメを心から楽しみますよという誓いで応えます。