先日、夕方のえさやりの時間に1頭の牛が倒れるという出来事がありました。
その牛は牛舎のど真ん中に横たわっていて目は見開いた状態、呼吸は浅く明らかに衰弱していました。
急いでかかりつけの獣医さんを呼んで点滴・注射を打つなど夜の12時近くまでかかったと思います。
原因は、栄養失調による脱水症状を引き起こしたため倒れたようです。
なぜこのような事が起きたのか?自分の観察の未熟さによるところが大きいのですが、牛の世界も日々生きるための競争が繰り広げられているのです。
今回ダウンしてしまった牛は他の牛たちと比べて体が小さいというのもあり、エサの取り合いに負けて充分なエサの量を食べられていなかったのです。
また、楠クリーン村の牛舎はしきりがないためエサの時間になると奪い合いが起きます。
仔牛は別として、全頭分が食べられる十分な広さのえさ場を用意していますが、強い牛は弱い牛の分も横取りをしてしまいます。
そうすることで当然強い牛はよく育ち、弱い牛は充分な栄養がとれないのでどんどん痩せてきます。
こうして格差が生まれてしまいます。
今回の出来事を通じて牛と自分との関わり方、自分自身の働き方、今後について改めて考えさせられました。
まず、牛も人間も競争社会が存在し、その中で社会(牛の場合は集団)からはじかれてしまうものが必ず出てしまうこと。
就職に失敗したり、人間関係がうまくいかずに会社をやめてしまったり、会社をリストラされたりなど、働く場を失い、働く意欲も消えてしまうような人(特に若者)がここ数年で増えてきているのは確かで、本当にそれは自分にとっても辛いことです。
ここ楠クリーン村では、汗を一緒に流して働くことで生きることの意味や働くことの意義を感じてもらい、自立に向けて一歩踏み出すための環境(中間的就労支援)があります。
自分自身も、自立に向けて働いていますし、農を軸とした就労モデルをここ楠で作っていこうとしています。
そうした場所を人だけではなく、牛にも当てはめて考えてみると、牛担当として牛をコーディネートしている自分の役割がただのえさやり当番ではなく総合的な仕事として考えられることにとてもやりがいを感じています。
話を戻すと、倒れた牛はまだ治療中で、回復してきたのですが、一度ダウンしたことによって筋力が弱っていて、立ち上がる力がありません。
こうなってしまったら、正直手の施しようがなくなります。
あとはその牛自身の力に任せるしかありません。
人も一度大きな挫折・失敗を起こすとなかなか立ち上がることができないのと同じです。
こうなってしまうのを防ぐために、牛にとってよい環境をこちらで整えてあげることが必要です。
一つ目は、痩せている牛を別の牛とは離して管理して充分にえさを与える。
つまり、他の牛とは区別してじっくり面倒をみるということです。
現在、3頭のやせた牛を隔離して十分にエサを与えています。
病気ではないですが、病人としてみてあげることが大事です。
期間としては一週間、肥えてきたら群れに戻します。
二つ目に考えているのが、放牧型リハビリです。
楠の広大な土地を利用して、放牧地を作ります。
普通は身ごもっている牛を放つのが通常の放牧ですが、楠では痩せた牛を優先的に放して肥えるまで放牧します。
水場がない場合は、生きる上で最低限の水を支給します。
いわば放牧地をリハビリ施設として利用します。
放牧地をきれいにすることで牛の役目を果たし、草を食べることで健康な体にもどり繁殖牛としての役目を果たす。
牛にとっては本望な一生を過ごすことができるのではないでしょうか。
牛を通じて“働く、生きる”ということを自分自身もっと深めていきたいと思います。
その牛は牛舎のど真ん中に横たわっていて目は見開いた状態、呼吸は浅く明らかに衰弱していました。
急いでかかりつけの獣医さんを呼んで点滴・注射を打つなど夜の12時近くまでかかったと思います。
原因は、栄養失調による脱水症状を引き起こしたため倒れたようです。
なぜこのような事が起きたのか?自分の観察の未熟さによるところが大きいのですが、牛の世界も日々生きるための競争が繰り広げられているのです。
今回ダウンしてしまった牛は他の牛たちと比べて体が小さいというのもあり、エサの取り合いに負けて充分なエサの量を食べられていなかったのです。
また、楠クリーン村の牛舎はしきりがないためエサの時間になると奪い合いが起きます。
仔牛は別として、全頭分が食べられる十分な広さのえさ場を用意していますが、強い牛は弱い牛の分も横取りをしてしまいます。
そうすることで当然強い牛はよく育ち、弱い牛は充分な栄養がとれないのでどんどん痩せてきます。
こうして格差が生まれてしまいます。
今回の出来事を通じて牛と自分との関わり方、自分自身の働き方、今後について改めて考えさせられました。
まず、牛も人間も競争社会が存在し、その中で社会(牛の場合は集団)からはじかれてしまうものが必ず出てしまうこと。
就職に失敗したり、人間関係がうまくいかずに会社をやめてしまったり、会社をリストラされたりなど、働く場を失い、働く意欲も消えてしまうような人(特に若者)がここ数年で増えてきているのは確かで、本当にそれは自分にとっても辛いことです。
ここ楠クリーン村では、汗を一緒に流して働くことで生きることの意味や働くことの意義を感じてもらい、自立に向けて一歩踏み出すための環境(中間的就労支援)があります。
自分自身も、自立に向けて働いていますし、農を軸とした就労モデルをここ楠で作っていこうとしています。
そうした場所を人だけではなく、牛にも当てはめて考えてみると、牛担当として牛をコーディネートしている自分の役割がただのえさやり当番ではなく総合的な仕事として考えられることにとてもやりがいを感じています。
話を戻すと、倒れた牛はまだ治療中で、回復してきたのですが、一度ダウンしたことによって筋力が弱っていて、立ち上がる力がありません。
こうなってしまったら、正直手の施しようがなくなります。
あとはその牛自身の力に任せるしかありません。
人も一度大きな挫折・失敗を起こすとなかなか立ち上がることができないのと同じです。
こうなってしまうのを防ぐために、牛にとってよい環境をこちらで整えてあげることが必要です。
一つ目は、痩せている牛を別の牛とは離して管理して充分にえさを与える。
つまり、他の牛とは区別してじっくり面倒をみるということです。
現在、3頭のやせた牛を隔離して十分にエサを与えています。
病気ではないですが、病人としてみてあげることが大事です。
期間としては一週間、肥えてきたら群れに戻します。
二つ目に考えているのが、放牧型リハビリです。
楠の広大な土地を利用して、放牧地を作ります。
普通は身ごもっている牛を放つのが通常の放牧ですが、楠では痩せた牛を優先的に放して肥えるまで放牧します。
水場がない場合は、生きる上で最低限の水を支給します。
いわば放牧地をリハビリ施設として利用します。
放牧地をきれいにすることで牛の役目を果たし、草を食べることで健康な体にもどり繁殖牛としての役目を果たす。
牛にとっては本望な一生を過ごすことができるのではないでしょうか。
牛を通じて“働く、生きる”ということを自分自身もっと深めていきたいと思います。