これは朝日新聞の「人生の贈りもの」で中島監督が述べていることとは直接関係はないが私が思い出したことを書かせて頂こう。
今からもう半世紀以上も前私たちが大学に入学したころ、学園祭に「ページェント」という催しがあった。
屋外に簡単な舞台を作り寸劇が行われた。時事風刺が主であった。
私たちのクラスも参加した。題は私の記憶は薄れているのであるが、「歌で綴る日本近代史」というようなものであった。
シナリオは、当然、クラスメートの「中島貞夫監督」が書いたものだったろう。
この写真は、破帽弊衣、マントに朴歯の旧制の高校生が寮歌を歌っているところである。歌は「ああ玉杯に花受けて」である。
この二人は寮歌を歌い終わると、マントを脱ぎ鉢巻をしめて「貴様と俺とは同期の桜」を歌う。戦場に赴くということである。
この写真で向かって右で歌っているのがK君。左で歌っているのが不肖、私である。
私はそのころあまり学生に歌われなくなった寮歌を好んで歌っていたので選ばれたのかも知れない。
恥ずかしいが折角写真が見つかったので掲載させて頂こう。 K君には断っていないが、50年以上も前のものである、時効ということで勘弁して頂こう。
このおページェントの最後の歌は何だったろうか。はっきりは覚えていない。「幸せの歌」だったろうか。
歌を歌っている二人の後には、懐かしい顔が写っている。このページェントが終わって、出演した全員で記念写真もとっている。今日の写真も含め、何年前かのクラス会でクラスメートの岡田泰聿君がわざわざ持って来てくれたものである。
折角なので次号に掲載したいと思っているのであるが・・・・・・・ (つづく)
画像:学園祭でのページェント風景