日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2016完結編 - 最後の夜桜

2016-04-30 20:42:53 | 東北
広域農道を引き返し、そのまま弘前方面へ進んで市街に戻りました。湿地と沼が散らばる荒涼とした津軽半島もさることながら、左手に津軽平野の明かりを望みつつ、上り下りを繰り返して走る岩木山の裾野の道も秀逸でした。走っていてこれほど楽しい道もそう多くないような気がします。
車載の温度計は一時1.5度まで下がり、市街に戻った今も6度となっています。体感温度が数字以上に低いのは一日を通じて変わらず、にわかに冷えた高遠の最終日と比べてもさほどの違いを感じません。長袖二枚に雨合羽を羽織って夜桜見物に向かいます。

北海道には行かないと決めている今季、これがおそらく最後の夜桜となります。おそらくというのは、ここへ来て考えがわずかに揺らいでいるからです。これは、連休後半も花見に注ぎ込むという悪魔のささやきが聞こえているということに他なりません。
本日の状況からして、岩木山の西側の開花が最も遅い場所ならば、連休後半でも花見ができそうなことは分かりました。加えて弘前公園では八重桜が開花し始め、夜桜も引き続き開催されます。さらには今日走った津軽半島の西海岸の荒涼とした雰囲気がよく、花見云々を抜きにしても一日かけて走る価値はあるような気がしてきました。最終日の大半を復路の移動に費やすことを考えると、連休後半の三日間を使い切るに十分な題材はあるわけです。しかし結論としては、予定通り明日帰路につこうと考えています。
第一部で二日、第二部で四日、今回も三日、東北の花見に合わせて九日を注ぎ込みました。満開かつ快晴の弘前で花見をするという宿願も果たし、本来ならそこで切り上げても十分だったわけです。しかるに、おまけのような第三部でも好天に恵まれ、岩木山麓でも津軽半島でも印象的な桜を眺めることができました。さらに三日を付け加えるより、この余韻をそのまま持ち帰り、次なる旅へと目標を切り替えるのがよかろうと考えている次第です。

そのようなわけで、よほどのことがない限り、これが今年最後の夜桜となります。既に盛りは過ぎており、今更撮るべきものもほとんどありません。撮影を最小限にとどめ、しみじみ名残を惜しむことに主眼を置くつもりです。

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