日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅in信州 2013二日目

2013-04-12 12:05:38 | 甲信越
なんだかんだで時間を食い、今日も花見は実質的に昼からとなってしまいました。まずはお待ちかねの春日城跡を訪ねます。ここまで悠長にしていたのは天候が冴えないからでもあり、朝方には青空が広がっていたものの、時間が経てば経つほど雲が多くなって、今は明るい曇り空になっています。
ここを初めて訪ねたのは五年前、高遠で花見をしてから駒ヶ根に足を延ばし、そこから北上して戻ってきたときのことです。高遠でも桜が散り際を迎えていた頃で、やや先んじて咲くこの城址の桜はあらかた散ってしまい、もう少し早く来ていればどれほど見事だったかと想像したものでした。そのとき以来の宿願を果たして花盛りに訪ねたのは三年前です。空濠を巡らせた小高い山の城跡を桜が埋め尽くす様子は、高遠城址によく似ており、見上げるような大木が林立するところも全く見劣りせず、それでいながら見物客の数は適度と、まさに穴場と呼ぶにふさわしい名所でした。この城址や伊那公園など、高遠城址に勝るとも劣らない名所を訪ね歩いて、伊那の桜の奥深さを認識するに至ったわけです。わずか一日や一晩の滞在ならともかく、今回は十分な時間を確保したのですから、ここに立ち寄らない手はありません。
ここのよいところは、ソメイヨシノとコヒガンザクラが両方観られることです。濃淡の桜色に彩られた城跡の眺めは市街から眺めても見事で、城内には法幢院曲輪も顔負けの大木が頭上を覆い尽くすように立ち並び、さらに進めば桜越しに伊那市街と南アルプスを一望する絶景が広がります。桜と街と山並みの取り合わせとしては、高遠の白兎橋から望む中央アルプス以上ではないでしょうか。道中何度も繰り返した台詞ではありますが、この絶景を知らずに高遠で混雑に揉まれている観光客は、確実に損をしていると断言します。

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