日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

色づく秋の北国へ 七日目

2013-10-04 16:05:09 | 北海道
細長い公園で駅の跡地と分かる元紋別を経て小向に着きました。初めてここを訪ねたとき、駅舎が残ると聞いていながら、何もかも取り壊されて更地になっており落胆したという経験があります。その一方で、渚滑のように間一髪で間に合ったこともあるわけです。自分が廃線めぐりに熱中していた十数年前は、道内各地に残っていた廃線の駅舎が、取り壊されるかどうかの瀬戸際だったのです。
その後、放置された駅はあらかた取り壊され、保存を目的とした駅はそのような前提で整備された結果、このように間に合った、間に合わなかったという悲喜こもごもが繰り返されることもなくなりました。その代わり、かつてはさほど珍しくもなかった鉄橋が跡形もなく姿を消したり、路盤が切り崩されるか草むすなどしてたどれなくなったりするなどの変化が、今回再訪して顕著に感じられます。これからは違った形で時間との闘いが続くのかもしれません。
かつて更地になっていた駅の跡地は芝生の公園となり、こんなに広々していただろうかと思うほど変貌しています。しかし、かつて線路があったであろう位置に遊歩道が造られ、その脇には転轍機とレプリカの駅名標が建ち、まっさらな路盤だけが続いていたかつての光景がどことなく偲ばれるようです。

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