「赤玉」を出ると小路が雨に濡れていました。一旦止んだ雨が再び降り出したのです。とはいえ、止み間なく降り続けた日中とは違い、傘もいらない程度の小雨ではあります。傘を差さずに今夜の宿まで歩きました。
一風呂浴びたところで再開です。茶屋街で呑むという宿願が、今回初めて実現します。訪ねるのは「真琴」です。
昨秋北海道から近畿へと日本海側を縦断していったとき、今回と同様主計町に宿をとり、繁華街から戻った後に深夜の茶屋街を歩きました。そのときに、酒林を吊した見慣れない店ができているのに気付きました。既に閉店した後だったものの、店構えには看過しがたいものがあり、いずれ訪ねてみたいと密かに思っていたのです。そして今回、早くも機会が訪れました。
前回通りがかったとき、白木の格子の向こうに見える、いかにも日本酒バーの趣漂うカウンターが印象に残りました。その記憶に誤りはなく、正面の窓格子とガラス戸はもちろんのこと、カウンター、椅子から床、天井、食器棚に至るまで、全てが眩しいばかりの白木で統一され、鉛筆のような柱が何本も通されていました。それらが間接照明に浮かび上がった店内の雰囲気は、自身知る中でいうなら福岡の「雲レ日」を彷彿させるものです。
そのように思うのは、お姉さん二人で仕切るカウンターがあちらに通ずるからでもあります。ただし、奥に立つ店主はこちらとおおむね同年輩といったところでしょうか。出身地である能登の地酒と能登杜氏に一方ならぬ思い入れがあり、半年前に開いたのがこの店だそうで、白木も能登産のヒバを奢ったというのが店主の弁です。器にも一家言があるようで、燗酒はまず輪島塗の片口、次いで銅を叩いたちろりで供されました。
観光客が闊歩する日中はともかく、深夜の静かな佇まいには情緒があってよいものです。金沢の夜を締めくくるにふさわしい店に、また一つ出会えたような気がしています。繁華街との行き来を考えると、あちらからわざわざ出向いてくるかどうかは微妙ながら、茶屋街に泊まったときはもう一度訪ねてみたいと思う一軒でした。
★日本酒 真琴
金沢市東山1-5-3
076-205-3800
1200PM-1600PM/1900PM-2300PM
木曜定休
池月
天狗舞
夢醸
初櫻
チーズ3種盛り
生姜入りスープカレー
一風呂浴びたところで再開です。茶屋街で呑むという宿願が、今回初めて実現します。訪ねるのは「真琴」です。
昨秋北海道から近畿へと日本海側を縦断していったとき、今回と同様主計町に宿をとり、繁華街から戻った後に深夜の茶屋街を歩きました。そのときに、酒林を吊した見慣れない店ができているのに気付きました。既に閉店した後だったものの、店構えには看過しがたいものがあり、いずれ訪ねてみたいと密かに思っていたのです。そして今回、早くも機会が訪れました。
前回通りがかったとき、白木の格子の向こうに見える、いかにも日本酒バーの趣漂うカウンターが印象に残りました。その記憶に誤りはなく、正面の窓格子とガラス戸はもちろんのこと、カウンター、椅子から床、天井、食器棚に至るまで、全てが眩しいばかりの白木で統一され、鉛筆のような柱が何本も通されていました。それらが間接照明に浮かび上がった店内の雰囲気は、自身知る中でいうなら福岡の「雲レ日」を彷彿させるものです。
そのように思うのは、お姉さん二人で仕切るカウンターがあちらに通ずるからでもあります。ただし、奥に立つ店主はこちらとおおむね同年輩といったところでしょうか。出身地である能登の地酒と能登杜氏に一方ならぬ思い入れがあり、半年前に開いたのがこの店だそうで、白木も能登産のヒバを奢ったというのが店主の弁です。器にも一家言があるようで、燗酒はまず輪島塗の片口、次いで銅を叩いたちろりで供されました。
観光客が闊歩する日中はともかく、深夜の静かな佇まいには情緒があってよいものです。金沢の夜を締めくくるにふさわしい店に、また一つ出会えたような気がしています。繁華街との行き来を考えると、あちらからわざわざ出向いてくるかどうかは微妙ながら、茶屋街に泊まったときはもう一度訪ねてみたいと思う一軒でした。
★日本酒 真琴
金沢市東山1-5-3
076-205-3800
1200PM-1600PM/1900PM-2300PM
木曜定休
池月
天狗舞
夢醸
初櫻
チーズ3種盛り
生姜入りスープカレー