日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

どうすりゃいいのさ思案橋(6)

2010-04-21 23:11:30 | 旅日記
忘れた頃に浮かんでは立ち消えとなるデジタル移行計画ですが、最近になってまた動きがありました。年度末を迎え、カラー撮影で使用しているフジクロームの中で、在庫限りで販売終了という品がいくつか出ているのです。製品そのものが販売終了というわけではなく、例えばメインで使っているプロビア100Fならば、135の6本パックがなくなり5本パックに、120の単品と20本パックがなくなり10本パックに集約されるといったように、販売単位が集約されるだけで、撮影を続けるにあたって特段の支障はありません。しかし、いずれにしても退潮の傾向が続いていることには違いがないわけで、フィルム写真派にとっては外濠を徐々に埋められるような居心地の悪さがあります。
このような時代にあってフィルム一筋を貫くのは現実的ではなく、自分も遅かれ早かれデジタル写真に手を出さざるを得なくなるということについては、従来から認識している通りです。そうはいっても、相応のものを揃えようとすれば、周辺機器まで含めれば百万に達しようかという買い物になるだけに、思い立ったら即購入というわけにもいきません。とりあえず今季の導入は見送り、旅がシーズンオフを迎えて身辺が落ち着く夏場にでも決断しようかと思っています。

プロ用のフラッグシップ機を選ぶか、ハイアマチュア用の普及機を選ぶかという、これまで散々頭を痛めてきた選択については、今のところ前者を選ぶという方向で考えています。フィルム写真でフラッグシップ機を使ってきた以上、格下の機種を選ぶのは妥協であり、ここは予算の許す限り金をかけるべきところと判断しています。
中古の相場がこなれてきたというのも理由の一つです。これまでのモデルチェンジの周期からすると、今年の後半には後継機が出ると予想され、そうなると大枚をはたいて買ったフラッグシップ機もたちまち型落ちになってしまうのですが、カメラというものがここまで高価になると、車を買うのに近い感覚が必要なのではないかと思います。金をかければきりがないだけに、自分の納得しうる性能のものが納得しうる価格で手に入ると判断したときが買い時になるということです。おそらく後継機は現行機種を二段階も三段階も上回る性能になるのでしょうが、その分価格も上がる可能性は高いので、年末まで待ったはよいが結局高過ぎて買えないという結果になることが容易に想像できます。むしろ、機能面で熟成された上に適度に値落ちしたモデルチェンジ前の現行機種の方が買い時なのではないかと判断している次第です。
一つ問題になるのは、デジタル化されると機材が重くなりすぎるということです。今使っているフラッグシップ機と交換レンズ一式でさえ、徒歩で持ち歩くにはもてあますほどの重量になっているのが現状であり、これがデジタル化されればさらに充電器と予備のバッテリーパックやフォトビューワが加わるので、全てを持ち運ぶのは事実上不可能になります。マイカーで全ての機材を持ち運ぶ活動ならばよいのですが、汽車旅など荷物一式を自分で持ち運ばなければならない活動においては使い物になりません。だからといって、軽量化された普及機では納得できず、ズームレンズなどに手を出す気もありません。35mmカメラの利点である機動性というものは、デジタルの世界においてはもはや成り立たないのでしょうか。予算も重量も肥大化する機材に頭を悩ます今日この頃ですorz
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