日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

さくらさく 2010(15)

2010-04-06 22:34:37 | 旅日記
明け方の霧もすっかり晴れて、午後は束の間の晴天となりました。都内でおそらく最後となる花見日和は、職場を休んで名残の桜を訪ね歩く一日でした。例によって近所の桜を見て回るだけではありますが、遠出をするより慣れ親しんだ地元の桜で終わりたいと思うのは、それだけ自分が歳をとった証拠なのでしょう。
一昨日まで満開だった桜が、今日は雪のように花を散らせて歩道を桜色に染めています。行き交う人も少なくなった桜並木に花が舞う光景は、満開の時とは違った趣があるものです。まだまだこれからという木も少ないながら残ってはいるものの、大半の木は盛りを過ぎています。半月にわたって咲き続けた今年の桜にもいよいよ散り際がきたようです。blogでの定点観測もこれにて終了となります。
遠目にはまだ十分に映える桜ですから、その気になれば今週末まで花見はできます。全ての花が散って新緑が芽吹くまでには、あと半月以上の時間を要するでしょう。適度に切り上げることが何より苦手な自分としては、最後の一輪が落ちるまで見届けたいところではあります。しかし、見事な花吹雪が舞う光景を目の当たりにして、物事には潮時が大切と思い至った次第です。これからは、通勤路の桜並木が少しずつ新緑へと変わり行くのを眺めることになりますが、機材を担いで朝も昼も駆け回る日々は来年のお楽しみということになりそうです。

やはり散り際の美しさで桜に勝るものはありません。長かった花見の季節を締めくくるにふさわしい、実に見事な桜でした。今はただ、半月にわたって頑張ってくれた今年の桜に感謝したいと思います。未練と余韻を残しつつ、また来年…
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