春休みのデッサン室

春休みのだれもいないデッサン室。
ぼんやりしながら北九州のあれこれ、デッサンしてみましょう…

春がいっぱい/シャドウズ

2010年03月11日 | こころにビタミン
今は昔、エレキギターを持っているだけで不良といわれた時代のお話じゃ。

「勝ち抜きエレキ合戦」というテレビ番組があったそうな。
そこにはたくさんの若者たちがこぞりエレキギターを抱え出場しておった。

勝ち抜いたグループのたいがいはレパートリーに「春がいっぱい」を入れておった。
それはそれはたいそう美しい曲で
舶来もの英国産「ザ・シャドウズ」というグループの音楽じゃった。

「ザ・シャドウズ」は英国の花形歌い手「クリフ・リチャード」のバックバンドをつとめておったが
その頃日本は、「ベンチャーズ」というテケテケ親父バンドに支配されつつあり
またそこに「ビートルズ」やら「ローリングストーンズ」やら、毛色の変わった不良どもが
異国からやってきて、ついにはこやつらに日本は支配されておった。

「クリフ・リチャード」も頑張っておったが、なにせちょっと昔のかほり強く
日本では、とてもとても「ビートルズ」やら「ローリングストーンズ」には歯が立たんじゃった。

「ザ・シャドウズ」に“アパッチ”なる名曲もあったが
みな「ベンチャーズ」の曲だと思い込んでおったからのう…

みんな、みんな過ぎ去ったむかしむかしの話じゃ…

The Shadows - Spring is nearly here ( ザ・シャドウズ - 春がいっぱい )


梅の盛りがすぎ、土筆も終わり、もうちょい暖かくなると
昔、若者たちだったやからは桜の花の下に
マイケル・ジャクソン・スリラーのゾンビのごとく集いて
家では嫁に禁じられておる酒に煙草をひたすらむさぼり
γーGTPがどうとかLDLがこうとかと
声の限り数値を競い叫び共鳴しそして嘆く、あげくの果てにはしたたか酔う。

とどのつまりはカラオケ屋にくり出そうぜと
こんな時には何故かチームワークよく
酔いつぶれた同輩を抱えタクシーの後部座席に放り込み
今はなきタイガースやらスパイダースやら、はてさて“思い出の渚”でハモろうとやら
残り少なき人生のカラ元気を命かけてカラオケ声絞り出す。

人の世の凍てつく冬風はや春の
兆しと惑う認知かな

いまはむかし…

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●このレコードは私の誕生日だったか父の日だったか、娘がマンガ倉庫から中古レコードを探しプレゼントしてくれました。
 そんな娘にはこの“春がいっぱい”を得意のサックスで演奏して欲しいなとのささやかな願いがあります。
 ここの主旋律はサックス、ピアノがバックに入ってくる…
 そしてフルートがからんできて、次にピアノ、サックスがかぶる…などなど
 聴きながら夢が広がります。
●〈春がいっぱい/シャドウズ〉をヤフーで検索すると、知人のサイトがひっかかってきました。
 なるほどね、青草屋(ブルーグラス)さんの彼も好きなんだ…