いろいろと試してみた、毎日。

趣味のクルマ・バイク中心ですが、他にもなんだかんだやってます。

不動のヤマハGR50を再生してみる 【番外編 2】

2010年06月20日 | 日記
懲りずにまたまた寄り道です(笑)

エンジンが焼き付きを起こしたのでその状態など。

下の画像が取り外したシリンダ・ピストンですが、上は排気側、下は給気側の状態です。





2スト好きな方には目の毒ですが、意外と次のセッティングの参考になるものです。

ちなみに70年代を含めて過去のエンジンは現在のものと比べて各部の寸法(工差)があまく、手が入りやすい分、故障のリスクも高いのが普通です。

一昔前は調子の良いエンジンを「当たり」なんて表現していましたが、実際いくら修理しても調子の芳しくないものも存在していた訳です。

そのリスクを最小限にする為、馴らしや分解して具合の悪い箇所を修正(アタリ取り)する等の方法をとっていました。

シリンダーは軽合金ピストン(Y合金もしくはローエックス)の膨張が大きい為、若干大きめに寸法をとっていて、特にリングが磨滅した状態の中古ではスラップが出易い傾向にあります。

ピストンは真円のものは非常に少なく、ピストンピンボス方向が若干小さめに作られ、その直角方向が大きめに作られています。

画像では特にピストン給気側のリブ中央上下と排気側に焼き付きの痕跡が強く出ていて、シリンダはやはりポート周囲にその痕跡が見られます。

まあ、画像のピストンはもう修正不可能ですが、ピストンのピン直角方向のあたりは紙やすりの修正で解決できますし、シリンダのポート周囲は歪みが出易い箇所ですのでボーリング後に寸法を少し逃がしてやれば大抵は対応できるでしょう。

ここまでくると経験がモノをいいますが、2スト自体が単純なサイクルの割に複雑な給排気システムのエンジンですので無理もありません。

今回の焼き付きはアジャストスクリュからニードルバルブに燃調の領域がスイッチする付近に混合気の谷があって(混合気が一瞬薄くなる領域)、それが季節の変わり目もあって直接も間接的にも焼き付きの原因になったのではないかと推測しています。

こんなこともあろうが、違う対策済みのシリンダとピストンを搭載してGRは復活したので、めでたし、めでたし(笑) なんて。

では、また。
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不動のヤマハGR50を再生してみる 【その12】

2010年06月20日 | 日記
だいぶ寄り道ばかりしましたが、本線に回帰します(笑)

今日は「下地処理」ですが、サンポールやカップブラシなどでの錆取り後から上塗り塗装前までの行程です。

例のごとく、主に使用した道具などは下の通りです。

  金属用布ヤスリ
  スチールたわし(石鹸なしボンスター)
  バスマジックリン(地金処理後のアルカリ皮膜形成用)  
  バーナー(塗装焼付け用)
  SOFT99 プラサフ(スプレー式)
  SOFT99 赤錆変換下地処理剤(地金の板厚が薄い部分に一部使用)

特に酸(サンポール)で錆取り、または塗装除去した場合はあっという間に錆が発生しますので、中和からアルカリ性に金属表面を変化させます。

これは前の記事(その11)にありますので省略しますが、要はボンデ鋼板(表面防錆処理)のマネです。

ただ、金属表層の改質が薬品の濃度・処理時間で大きく変わる事と、ショップなどではリン酸系剤を使った本格的な表面改質ですが、あくまでもこの記事の方法は安価で入手しやすい薬剤での下地塗装までのつなぎ程度ですのであしからず。

以下が下地処理の行程です。

1.バスマジックリンに浸漬して乾燥させたパーツ、もしくは塗装剥離したパーツを金属用布やすりでペーパーがけする(プラサフの食い付きを良くする為)。
2.ペーパーがけが終わり次第、バスマジックリンを原液のままハケ等で塗布し、発錆を抑える。
3.日陰に約30分ほど放置後、水で洗浄、良く乾燥させる。
4.軽めにプラサフ塗装(一度に塗らず、数回に分けて塗装します)
5.十分に乾燥後、800番前後の紙やすりで塗装面のアラ取り(スプレー缶は低圧で塗膜にムラが出ますので、フラットな塗装面に仕上げるのであれば数回繰り返します)
6.プラサフ本塗り
7.1000番前後の紙やすりでペーパーがけ、水とぎ。

まあ、塗装は大して変った事はやっていません。

どうしても工具が入らない、奥まった部分などにSOFT99 赤錆変換下地処理剤を使用しますが、燃料タンクなど、油脂類に塗膜が常に触れるような部位には性質上不向きです。
(塗膜に小さな傷などができた場合、処理剤の塗膜部分をそこから侵入した油脂類が犯して剥離する場合があります)

ちなみにパテを使用する方はこの行程の前に行う事になります。

バーナーは今回冬場に整備があたったのでパーツ温度を上げるのに使用しました。
(耐熱塗料であれば、パーツ温度を100℃前後にして仮焼き付けする方法もとりました)

では、また。
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不動のヤマハGR50を再生してみる 【番外編】

2010年06月13日 | 日記
GR50に記事が戻ってきましたが、ホンジツはコイツの修理後の経過なぞ語ってみる事に。

下の画像が今現在のGR50ですが、少し変身(?)しています。




変わっているなんて言ってもせいぜいタイヤ径と塗装位ですが、この数ヶ月間で結構手を入れた部分はありました。



修理後、まずは燃料漏れが発生、ガソリンスタンドで給油中に垂れてきてびっくり。
振動でタンク内の脆い錆が剥がれてピンホールが発生したんですね。
コーティングするかどうかは経過次第としていたんですが、やはり起こってしまいました。
これはその処理を行って修理、塗装も膨れていたのでもう一度総剥離して行いました。

次はシフトレバーシャフトのシール磨滅でギアオイル漏れ。
これはそれをほじくり外して、新品に交換修理。
(パーツNo.93101-12004、オイルシールS-12-22-5)

次は大きな故障でエンジン焼き付き。
これは最高速トライを繰り返して行ってエンジンブレーキ時に発生。
さすがに対策済みでも古いエンジンでは辛かったようで、3回ほど修正するも再生不可。
腰下はしっかりしていたので中古エンジンのシリンダ・ピストンを使って修理。
但し、2つのエンジンのパーツを組み合わせたので、当たり取り&馴らし。

次にフロントブレーキシュー剥離。ベースがアルミ製なので近所のブレーキ屋さんに依頼修理。
(ベースがアルミのシューは熱処理などがスチール製ベースのものと違います)

と、数々あった訳ですね。

焼き付きなぞは2ストバイクにとって恒例行事ですが、古いバイクですのでそれなりに動いても維持するためには用心と配慮と根気と愛情が不可欠です(笑)。

古い木造建築(城や神社仏閣)を維持するのと同様に、常に状態を観察して保守をしなければ、今のほぼメンテナンスフリーの国産バイクと違ってこの種のバイクは壊れるんですね~。

まあ、私がイタチごっこになっていてもこの趣味を続けているのは他には無い魅力があるからに過ぎないからなのですが・・・。

しかし、妻には叱られます(泣)。
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ちょっと寄り道 ~ 【スズキ コレダ50 ちょっと改造 編】

2010年06月12日 | 日記
またまた記事の途中ですが寄り道です。

なんて、私のお買い物バイクですが(笑)。
ベースはスクランブラーです。




まあ、買い物をする為にリアキャリアが必要になった事と、アップマフラーが目詰まりを起こした為にダウンに変えてしまったというのが改造の本音です。



スクランブラーはメーカーがキャブのセッティングとギア比変更でトルクを厚くした仕様になっていますが、さすがにスポーツに比べると高速が弱いので、圧縮比を高め、リアスプロケットを35T(純正は36T)にする事で対応しました。

変更はほぼ、K50用のパーツを使っていますが、フロントフェンダーは同社のAS80のもの、純正のタイヤ(IRC TR-1 2.50-17)はブロックが小さく減りが早いのでダンロップのK860(70/100-17)を装着しています。

では、また。
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